日本でも感染が広がりつつある新型コロナウイルス。
ご存知の通り、大きな特徴は「感染力が非常に強い」ということ。
一方、致死率に関してはSARS(致死率9.6%)やMERS(同35%)と比べると2%前後と、比較的(あくまで比較的)高くないのも特徴です。
こうしたケースにおいて考えられる最悪のシナリオをシンプルに想定すると、次のようになると思います。
まずは言うまでもなく、圧倒的な感染拡大です。例えば東京で、人口1,400万人中10%が感染したとすると140万人。致死率が2%のままであれば、2.8万人が亡くなることになります。
次に想定できるのは医療システムのパンク。日本医師会の「JMAP」によると、東京都の病院病床数は127,480(2018年11月集計値)。最大で約13万人程度を受け入れるのが上限というわけです。
想像に難くないことですが、数十万人単位で感染が拡大した場合、医療システムを平常通りに稼働させることは不可能。
医療サービスが受けられなくなったとき、致死率はどう変化するか分かりません。そうなれば、「社会的パニック」はさらに深刻化するでしょう。
シンプルなロジックではありますが、「感染拡大」「医療システムのパンク」「社会的パニックの深刻化」と進んでしまうことが、現時点で考えられる最悪のシナリオと言えます。
昨日、日本政府は全国の小中高に向け、3月2日から春休みまでの「臨時休校」を要請しました。
問題が問題だけに、政府対応は錯綜しています。世間では罵詈雑言が飛び交い、何が正しいのかを判断する情報リテラシーが試される状況。
こうした中、明暗が分かれそうなのが「企業」の判断です。GMOインターネットがいち早く「完全リモート勤務」を発表したのは記憶に新しいところ。情報が混迷する中、各企業は難しい判断を強いられてきました。
そこで今回は、主要な日本企業がどんなアクションを取っているのかについて、各社の報道やリリースを調べてまとめたいと思います。
まず、注目したいのは「トヨタ自動車」です。