テスラが2026年4〜6月期決算を発表しました。同期間として過去最高の納車台数を記録し、前四半期比の納車成長率は米州で60%、アジア太平洋で27%、欧州・中東・アフリカで12%に達しました。イーロン・マスクCEOは「Model Yは世界で最も売れているクルマになった」とアピール。受注残は2023年以来の高水準です。
需要をけん引しているのは自動運転ソフト「FSD」です。北米では4〜6月期の納車車両の約55%が、納車時点でFSDを有効化していました。有料顧客は世界で約150万人に達し、買い切りが55%、サブスクリプションが45%を占めます。マスクCEOは「顧客はFSD付きのクルマではなく、クルマ付きのFSDを買いに来ている」と表現しました。

決算説明会の時間の大半は、クルマ以外の話題に費やされました。AI向けの電力、半導体の内製、ヒューマノイドロボットの量産です。ヴァイブハブ・タネジャCFOは、2026年12月期の設備投資が250億ドルを超え、今後2〜3年は増え続けると説明しました。フリーキャッシュフローはマイナスに転落しています。
つまりテスラは今、EV販売の好調を土台に、史上まれに見る規模の先行投資へ踏み込んでいる局面にあります。経営陣の発言を追うと、その投資の行き先には一貫したストーリーが見えてきます。AI時代のインフラを、電力から半導体、ロボットまで垂直統合で押さえるという構想です。