”死と詰まり”で複利を生む会社。ホスピスと排水管清掃のコングロマリット「Chemed」

Chemed Corp.

米シンシナティに本社を置くChemed(ケメド)は、米国企業の中でも異彩を放つ存在です。傘下に持つ事業は主に2つ。1つは全米最大級のホスピス(終末期医療)事業、もう1つは配管・排水管清掃の全米最大手です。

2025年12月期の売上高は25.3億ドル、時価総額は2026年初時点で約90億ドル。「死」と「詰まり」を扱う2社が、半世紀にわたり1つの持株会社の下に同居してきました。この奇妙な組み合わせは、実績に結びついています。

Chemedの出自をたどると、この組み合わせが偶然でないことが見えてきます。同社は1970年に化学大手企業の子会社として設立。中核は1920年創業の石けんメーカーを起源とする工業用洗剤事業でした。1982年に独立し、以降は自らの判断で事業の入れ替えを繰り返します。

1980年には配管・排水管清掃のRoto-Rooterを買収し、1991年には祖業の工業用洗剤事業を売却しました。1996年にはRoto-Rooterを完全子会社化すると、一時は社名自体を「Roto-Rooter, Inc.」に変更。2004年に約4.1億ドルでホスピス事業を手がけるVITAS Healthcareを買収し、現在の2事業体制が完成しました。

共通項は「先送りできない需要」

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