害虫駆除で売上37億ドル!「生物的需要」が駆動するローリンズの成長曲線が美しすぎる

Rollins, Inc.

1964年、米国のビジネス史に残る買収劇がありました。放送・広告事業を営む小さな会社ローリンズが、害虫駆除大手のオーキン(Orkin)を6,240万ドルで買収したのです。

買収対象のオーキンは、当時のローリンズよりも大きな会社でした。借入金を活用して自社より大きな企業を飲み込むこの取引は、米国史上初のレバレッジド・バイアウト(LBO)として知られています。

買収されたオーキンは、1901年創業の老舗です。創業者オットー・オーキンは殺鼠剤の訪問販売から事業を始め、「ラットマン」の異名で知られました。買収時点で既にオーキンは、全米29州に800拠点を構える業界の有力企業。一方のローリンズは、ラジオ局などを運営する地方のメディア企業に過ぎませんでした。

この買収を機に、会社の姿は一変します。1967年に本社をアトランタへ移転し、1968年にはニューヨーク証券取引所へ上場します。その後は石油関連サービスなどへの多角化も試みましたが、1984年に会社を3つの上場企業に分割。害虫駆除を核とするサービス事業に集中する道を選びました。

現在のローリンズは、約70カ国・800超の拠点で200万を超える顧客にサービスを提供しています。2025年12月期の売上高は37.6億ドルで、前年比11%増。増収は24年連続です。時価総額は約280億ドルに達し、「害虫駆除」という地味な事業で巨大な企業価値を築いています。

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