MillerKnollが2026年3〜5月期決算を発表しました。売上は10億ドルを超え、前年比4.4%増となりました。アーロンチェアで知られるHerman Millerと、同業のKnollが統合して生まれたオフィス・住宅家具の最大手です。決算の数字の背後では、家具という業界の前提が静かに揺らいでいます。
AIの普及と在宅勤務の定着は、オフィスという空間を不要にするはずでした。その通説に従えば、オフィス家具の需要は細っていくことになります。ところが、顧客と日々向き合う現場からは、これとは異なる景色が見えています。企業がふたたびオフィスに人を戻し始めているのです。
この変化は、同社の事業の隅々に表れています。オフィスや施設向けに家具を納める法人事業では、顧客が持ち込む相談の中身そのものが変わりました。一般消費者向けの小売事業では、値上げに対する消費者の反応に意外な答えが出ています。業績の立て直しを託された新たな経営者は、その舵取りの方針を率直な言葉で語りました。
オフィスに人が戻るとき、家具メーカーには何が起きるのでしょうか。そして、その需要を捉える同社は、いま何で稼ぐ会社になろうとしているのでしょうか。決算の数字の奥にある変化の正体を、経営陣の言葉からたどります。
