「AIの普及に欠かせないもの」と問われれば、多くは半導体と電力を挙げます。しかし、巨大なデータセンターの足元には、見落とされがちな裏方が控えています。Core & Mainが発表した2026年2〜4月期決算は、その地味な存在が時流の受益者へと変わりつつあることを映しました。同社は、水道管や消火栓を自治体に届ける水インフラ専門の流通業者です。
マーク・ウィトコウスキーCEOは、データセンターを「長期にわたる有望な成長機会」と表現しました。AI投資が膨らむ裏側では、表に出にくい水インフラにも、新たな需要が生まれています。建設ラッシュの恩恵は、思わぬ場所にまで広がり始めています。
売上は前年並みの約19億ドルにとどまりました。それでも調整後EPS(1株当たり利益)は前年比6%増となり、粗利率も改善しています。派手な数字が並ぶ決算ではありません。静かな数字の裏で、事業の重心が少しずつ移っています。
無名の流通業者が、なぜAI時代の受益者になりうるのか。検針の現場から、景気に揺るがない需要の土台まで、変化はひとつの事業にとどまりません。地味な水道卸は、これから何を売る会社へと変わっていくのでしょうか。
