企業の通信を見張るセキュリティ企業のNetskopeが発表した2026年2〜4月期決算は、売上も年間契約ベースの収益も会社の見通しを上回り、通期の売上予想の引き上げにつながりました。ただ、その裏で新たに積み上がった契約額は前年を下回っています。好調な数字と、伸び悩む数字が一つの四半期に同居する内容になりました。
同社はAIの普及を最大の追い風と捉えています。サンジェイ・ベリCEOによれば、AIセキュリティ製品の引き合いは創業以来もっとも速く伸びているといいます。一方であるアナリストは、営業やマーケティングに投じる費用を大きく増やしたのに新規の伸びは鈍いと指摘し、その追い風の実体を問いました。
答えのカギは、企業の内側でいま起きている変化にあります。社員が会社の知らないところでAIを使い始め、自律的に動くAIが社員さながらに社内システムへ入り込む。そうした変化が、何を売り、どう課金するのかという同社の事業の形そのものを、静かに描き換えつつあります。
会社はこの問いに、ある時間軸を示して答えています。強気の物語と、まだ追いついていない足元の数字。その差を、同社は何を頼りに、いつ埋めようとしているのでしょうか。