「日本はまだ支出の半分が現金」──VisaがPayPay4,000万人に狙いを定めた本当の理由

Visa Inc.

世界の決済を支えるカード大手Visaが2026年4月28日に発表した2026会計年度第2四半期決算は、売上17%増・1株当たり利益(EPS)20%増という、2022年以来の高い成長率を記録しました。決算電話会議では、米国から新興国まで主要市場の動向が次々と語られていきます。その中でライアン・マッキナニーCEOが、現金比率という具体的な数字を挙げて踏み込んだのが、日本市場でした。

マッキナニー氏が口にしたのは、「日本は支出の約50%が依然として現金で行われている国」という一言でした。Visaにとって日本は、デジタル決済に置き換えられていく余地の大きい市場と映っていることがうかがえます。そのVisaが日本市場のパートナーに選んだのが、月間4,000万人が利用するモバイル決済アプリ「PayPay」でした。

ただし、この決算で語られたのはPayPay提携だけではありません。英国ではTikTokがクリエイター向けデビットカードを発行し、AIエージェントが自律的に取引する世界でVisaは何で勝つのかをCEOが語り、ステーブルコインを使った銀行間清算は年間70億ドル規模に達したなど、「カード会社」という従来のラベルでは捉えきれない動きが、複数の戦線で同時並行に進んでいます。

本記事では、決算電話会議で語られた内容から、日本のビジネスパーソンに特に示唆のある4つの論点を取り上げます。PayPay提携の中身、SNS事業者がカードを出す時代の意味、エージェンティック・コマース時代の競争軸、そしてステーブルコインで稼ぎ始めた老舗の動き。順に見ていきます。

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