1機のドローンを"数百万ドル"で撃ち落とす時代——エンジンもミサイルも作る米RTX、決算4つの読みどころ

Raytheon Technologies Corporation

「旅客機のエンジン」と「戦場で使われるミサイル」。この一見つながらない2つの事業を、同じ会社が束ねていると言われれば意外に思う方もいるかもしれません。米国RTXは、パトリオットやトマホークといった防衛装備と、エアバスの主力機に搭載されるエンジンを同時に手がける、航空宇宙・防衛の巨大企業です。

そのRTXが4月21日、2026年1-3月期の決算を発表しました。売上高は前年同期比でオーガニック成長率10%増、受注残高は過去最高の2,710億ドル。数字だけ見れば好調な決算ですが、注目すべきはむしろ"中身"です。民間航空と防衛、2つの業界で同時進行している構造変化の兆しが、この四半期の報告には色濃く表れています。

中東情勢の緊張、ドローン戦争の本格化、米国防省の調達方針の転換、そして防衛テック・スタートアップの台頭。単発の話題ではなく、5年・10年単位で業界地図を書き換える可能性のある動きが、経営陣の発言の端々から浮かび上がりました。日本の航空業界や防衛産業にとっても、決して遠い話ではありません。

本稿では、この決算から読み解ける4つの論点を取り上げます。米国防省との10年単位の長期契約モデル、低コストドローンをどう迎撃するかという新しい問い、オールド大手と新興テック企業の人材争奪戦、そしてエアバス機を悩ませてきたエンジン問題の回復局面。いずれも、今のRTXを読む意味を際立たせる論点です。

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