「すべての自動車メーカーが、自分もTeslaになれると決めた。その船は去り、すべてに悪い経験を残した」——クリーブランド・クリフスのロウレンコ・ゴンサルベスCEOは、2026年4月20日の決算説明会でそう語りました。
EV一辺倒戦略の反動とアルミ業界のサプライチェーン危機を背景に、自動車業界ではアルミから鉄への回帰が進んでいます。

本記事ではクリーブランド・クリフス社の決算から構造変化と残された課題を整理します。
ゴンサルベスCEOは同じ説明会で、「私の長いキャリアの中で、アルミから鉄への代替がこれほどの勢いを持って進んでいるのを見たことがありません」と語っています。
クリーブランド・クリフス(Cleveland-Cliffs、ティッカー:CLF)は、米国の大手自動車メーカー各社に鋼材を供給する米国最大の自動車向け鋼材サプライヤーで、北米最大の薄板鋼メーカーでもあります。
2026年1-3月期の調整後EBITDA(本業の稼ぐ力を示す利益指標)は0.95億ドルで、前年比2.74億ドルの改善。出荷量は410万トン超と前四半期から30万トン以上増加しました。一方、冬場の異常寒波によるエネルギー価格高騰で0.8億ドルの一時費用が発生し、利益を圧迫しています。

注目されるのは、大口顧客との関係性の変化です。同社は2026年2月、トヨタから「Quality Excellence Award(品質優秀賞)」を受賞しました。ゴンサルベスCEOは「トヨタは品質に関する賞を軽々しく授与しません」と述べ、顧客との関係深化を強調しています。