ダイキン工業のM&A戦略:グローバル空調No.1への道程と事業領域の拡張
ダイキン工業は、国内空調市場での圧倒的な地位を盤石にした後、2000年代後半から極めて積極的なクロスボーダーM&A戦略へと舵を切りました。その戦略的変遷は、単なる売上規模の拡大にとどまらず、欧米を中心とした地理的な空白地帯(ホワイトスペース)の解消、空調周辺事業へのドメイン拡張、そしてAI時代を見据えたソリューション能力の獲得へと、明確な意図を持って進化を続けています。
国内の一メーカーから、空調・化学・フィルタ・低温物流を網羅し、空気の価値を創造する「世界のダイキン」へ。本記事では、ダイキン工業が実施してきた主要なM&Aの事実を時系列で整理し、その戦略的変遷を詳らかにします。
2000年代後半、ダイキンは欧米およびアジアにおける事業基盤を一気に拡充し、グローバルメーカーとしての地位を確立するための大型買収を相次いで敢行しました。この時期のM&Aは、当時のダイキンにとって未開拓であった地域や事業領域を、時間を買って獲得するという明確な「地図塗りつぶし」戦略に基づいています。
