岐路に立つ巨人「アリババグループ」、消耗戦の先に再成長の果実はあるか?

アリババグループ

アリババグループが発表した2025年4〜6月期の決算は、売上高が前年比2%増の2,477億元(≒5.1兆円)。調整後EBITAが14%減の388億元(≒8,000億円)となりました。一見すると増収減益という結果ですが、決算発表後の株価は急騰しています。

利益が14%減少した最大の要因は、意図的な戦略投資にあります。4月末にはTaobaoアプリ上で即時配送サービス「淘宝闪购」(Taobao Instant Commerce)を本格スタート。中国内のEコマース事業は10%の増収を達成した一方、セグメント利益が21%減少しました。

中国ではEコマース市場の競争が熾烈化。アリババも収益力を維持できるかどうかが疑問視され、株価の低迷につながりました。そんな中でエディ・ウーCEOは、「コマース」と「AI+クラウド」という二つの事業に投資を集中させる方針を明確にしました。

クラウド事業は北米の大手プロバイダーとは対照的に、いまいち収益性が上がってきませんでした。そんな中で足元は、AI関連製品の需要が急増。セグメント売上高が26%増と力強い成長を遂げています 。経営陣は「新たな創業の章」と位置づけ、会社全体が大きな変革期にあることを示しています。

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