電子部材で絶好調の「デクセリアルズ」その傍らで進めるアジア販売網再編の狙いとは?

デクセリアルズ

電子部品・材料メーカーの「デクセリアルズ」が力強い業績を続けています。2025年3月期の連結決算は売上高1,104億円、税引前利益394億円に迫りました。過去5年間の推移を見ると、2022年3月期から利益水準が急激に拡大したことが見て取れます。

好業績を牽引しているのが、スマートフォンやPC、車載ディスプレイなどに使われる「電子材料部品」セグメントです。当期のセグメント利益は235億円にのぼり、もう一方の柱である「光学材料部品」セグメントの利益(145億5,600万円)を大きく上回りました。

その一方でデクセリアルズは、大きな事業構造の転換に踏み切っています。2024年度中に、香港、韓国、台湾にあった販売子会社の株式を一部売却。いずれも所有持分を100%から49.0%まで引き下げ、連結子会社から除外しました。一見すると、成長市場であるアジアでの事業縮小とも取れる動きです。

本記事ではデクセリアルズについて沿革から紹介した上で、一連の事業再編の狙いを紐解きます。これは単なる事業売却ではなく、言わば「選択と集中」の一環。販売パートナーとの連携を強化し、より効率的で強固な事業基盤を築くための布石だったのです。

続きを読むには

Strainerプレミアムに
ご登録いただく必要があります。

初回30日間無料体験実施中!

無料で続きを読む
または
ログイン