在宅マッサージを土台に成長「フレアス」ホスピス撤退で利益体質への転換なるか?
日本の急速な高齢化を背景に高まっているのが在宅医療のニーズです。在宅医療を必要とする患者数も増加傾向にあり、2025年には約29万人にまで膨らむ見込み。こうした背景から、自宅で医師や看護師によるケアを受ける在宅医療サービス全般への注目が高まっています。
意外なところで伸びているのが「訪問マッサージ」です。これは一般的なリラクゼーションとは異なり、対象は筋麻痺や関節拘縮など、機能回復・維持を目的とした療養的施術。施術前には必ず医師が患者の疾患や身体機能を評価し、同意書を交付する必要があります。

こうした医療保険適用サービスを軸に、直営・フランチャイズ合わせて全国413拠点を展開するのが「フレアス」です。2025年3月期には売上高75.82億円(前期比+32.8%)を達成した一方で、営業損失は1.05億円となり、黒字化には至っていません。
本稿では、在宅マッサージ市場の追い風を受けつつも黒字化を果たせないフレアスのビジネスモデルと今後の戦略を紐解きます。同社にはどのような課題があり、黒字転換に向けたシナリオを描いているのでしょうか。