超高齢社会の墓の課題に挑んで成長!新規上場「エータイ」の”永代供養墓”ビジネス

日本では高齢化に伴い、年々亡くなる人の数が増える一方で、墓を継ぐ後継者の不足が深刻化しています。厚生労働省の統計によれば、年間の改葬(墓の引越し)件数は1997年度の約6.9万件から2023年度には16.6万件と2.4倍近くに増加。遠方にある墓の管理負担などから墓を移す需要が高まっています。
総務省の調査でも、公営墓地等を有する全国765市町村の約58.2%で無縁墳墓(承継者がいない放置された墓)が存在。その対策として遺骨の改葬や墓石撤去に着手できた自治体はわずか6.1%に過ぎません。こうした超高齢化社会の現状から、従来型の墓地制度は維持が難しくなりつつあります。
このような課題への解決策として注目されるのが「永代供養墓」です。永代供養墓とは、墓地の利用者に後継者がいなくても寺院が永代にわたり供養・管理を行うもの。従来は家族が管理費を負担し世代承継する必要がありました。永代供養墓では寺院側が供養と維持管理を引き受け、子孫への負担や無縁墓化の不安がありません。
こうしたニーズの高まりを捉え、成長してきたのがエータイです。同社は2007年に永代供養墓事業に参入し、寺院と提携して永代供養墓を建立し利用者募集を代行する寺院コンサルティング事業を展開。2025年6月26日には東証グロース市場への新規上場を果たします。