『ibisPaint』が世界4億ダウンロード!躍進を続けるモバイルIT企業「アイビス」
アイビス

モバイルに精通した技術者集団「アイビス」が、右肩上がりの成長を続けている。

アイビスは2000年、静岡県浜松市で創業。翌年に名古屋で株式会社化し、受託開発やIT技術者の派遣事業を手がけてきた。2011年にはモバイルペイントアプリ『アイビスペイント(ibisPaint)』をリリース。今や世界4億ダウンロードを超える大ヒットアプリとなった。

2023年の売上高は40億円を超え、営業利益は4.3億円に倍増。ここ数年で収益性を大きく引き上げている。株価も躍進し、この一年で約86%の上昇。時価総額は122億円を超えた。

果たしてアイビスとは一体どんな会社なのか。今回の記事では、同社の来歴と事業モデル、今後の成長戦略について紹介する。

大学時代からヒットアプリ・ツールを連発

アイビス創業者の神谷栄治氏は1973年生まれ。幼少期からものづくりが好きで、小学三年生のときに松下のマイコン『JR-100』を購入。プログラミングに熱中し、早くからゲームを作ったりもした。

1996年にはFTPソフト『小次郎』を開発。インターネットの黎明期、作ったホームページを公開するために必要なのがFTP(ファイル転送)技術だった。これを一本800円で販売したところ、何千万円と売り上げることに成功する。

早くから起業を意識していたというが、社会勉強のため1998年には就職。翌年にはNTTドコモの携帯電話IP接続サービス『iモード』が始まり、趣味で携帯電話用のゲームサイトを作った。これもヒットしたことで、FTPソフトで稼いだ資金を元手に2000年、アイビスを立ち上げた。

それでも自社サービスでの経営は容易ではなく、受託開発と人材派遣を並行して行うことに。余力ができてきた2005年にはフィーチャーフォン向けブラウザアプリ『アイビスブラウザ(ibisBrowser)』などをリリースした。

こちらもヒットしたものの、スマートフォンの誕生とともにフィーチャーフォン自体の市場が縮小。そんな中でアイビスは、iPhone/iPad用のアプリを4つくらい開発した。そのうちの一つが、ロングヒット製品となる『アイビスペイント』。広告を出さずとも口コミだけで広まっていった。

2020年から海外向けダウンロードが急増

アイビスペイントは、今や世界中での人気を誇るアプリとしての地位を確立した。欧米のアクティブユーザー数は4年連続でNo. 1。全世界でも4年連続でトップ3以内にランクインしている。

続きを読むには

Strainerプレミアムに
ご登録いただく必要があります。

初回30日間無料体験実施中!

無料で続きを読む
または
ログイン