「Speak」はいかにして生まれたか?二人の天才が立ち上げたAI英語学習アプリ
多くの日本人にとって、英語学習のハードルは高い。文法の成り立ちが大きく違えば、発音も異なる。「ジャパニーズイングリッシュ」を話すのが恥ずかしく、自信を持って話せないという人もいるだろう。
だからこそ日本には、巨大な「英語学習」産業がある。矢野経済研究所によれば、2021年度における語学ビジネス市場は7,820億円。ここには英語以外も含まれるが、かなりの部分を英語が占めるのは確かだ。
そのうち右肩上がりでの成長を続けるのがオンライン語学学習である。同研究所がプレスリリース上で開示した数値を追うと、2017年度からの4年で市場規模は二倍以上に膨れ上がったことがわかる。
英語を学びたい需要は日本に限られない。ジョン・ロックフェラー3世が創立した非営利組織「Asia Society」によると、韓国では2021年に7.14兆ウォン(≒7,400億円)が英語学習に投じられた。民間教育支出の三分の一を英語が占めるという「英語学習大国」なのである。
日本で流行り始めたAI英会話アプリ『Speak』も、そんな需要を掴んだスタートアップ企業の一つだ。Speakはどのように生まれ、人気を高めたのだろうか。今回の記事では、その経緯についてご紹介する。