照明機器やエアコン、鍵や住宅設備などを一括でコントロールし生活の質を高める「スマートホーム」。この領域で急成長を遂げているのがスタートアップのアクセルラボ(東京都渋谷区)だ。
不動産事業者などtoB向けにスマートホームプラットフォーム「SpaceCore(スペース・コア)」を主力サービスとして展開。スマートホームの実現には、機器や設備の連携が重要になるが、同社のプラットフォームは複数のメーカーのスマートデバイスを繋ぎ込み一つのシステムで管理できる特徴を持つ。
足元の導入戸数は1万8000戸以上で、取引社数は1年で2倍に伸長し約230社となった。「物件の付加価値を上げられる」と引き合いはますます強まっており、足元では200社以上と交渉中だという。
今期(2023年9月期)は取引社数の増加により売上高が5倍以上に伸びるとみる。
同社を率いる小暮学社長に足元の状況と今後の成長シナリオを聞いた。
【略歴】こぐれ・まなぶ 1976年生まれ、埼玉県朝霞市出身。不動産投資会社営業職を経て、2004年インヴァランスを設立。 総合デベロッパーとして東京都内の投資用マンションにおけるリーディングカンパニーへと成長させる。 2017年アクセルラボ設立。
ーー創業までの経緯を教えてください。
私はもともと不動産デベロッパーのインヴァランス(東京都渋谷区)を創業して社長を務めていた(現在も兼務)。「車が自動運転になるように家も自動化が進む」と考え、開発するマンションの差別化としてスマートホームを作ろうと事業部門を立ち上げたのが始まりだ。
その頃はまだスマートホームが浸透しておらず、動き出しはかなり早かったと思う。
実際に導入したところ入居者の反応も良く、成長を加速させるため事業部門を切り出し、2017年にアクセルラボを設立した。
ーー事業内容を教えてください。
主にtoB向けのスマートホーム事業を展開している。プラットフォーム「SpaceCore(スペース・コア)」はカメラやセンサーといったエッジデバイスや、給湯器や床暖房などの住宅設備を繋ぎこみ、複数メーカーのスマートホーム製品を統合してスマートホームを構築できる。