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gumiのコスト構造や財政状況を紐解く!

  • 全体業績の推移
  • コスト構造
  • 財務状況をチェック

今回は、gumiについて調べます。

まずは会社の歴史をざっくりとみてみます。

創業は2007年6月、渋谷区でアットムービー・パイレーツ(株)として設立。当初の事業目的は「モバイル・エンターテイメントに特化したインターネットコンテンツの提供」ということで、現在にも通じた内容となっています。

創業時の記事がありました。

アットムービー・パイレーツ、Twitterの要素を取り入れたモバイルSNS「gumi」を開始

当初はソーシャルネットワーキング・サービスを始めていたようです。


2009年8月には同じくSNSの「mixi」に対してモバイルオンラインゲームの提供を開始。2010年にはDeNAの「Mobage」やグリーの「GREE」にもゲーム提供を開始しています。

2011年より創業事業の「gumi」をクローズし、外部プラットフォーム向けコンテンツ事業に特化すると、2012年には早くも韓国、シンガポール、米国などに拠点を展開。


2013年にはフジ・メディアHDと資本提携を結び、2014年、東証一部に上場しています。

全体業績の推移

gumiの業績です。

2015年4月期には売上250億円を超えたものの、翌年は赤字に転落。2017年4月期には再び持ち直しています。

gumiで特徴的なのは、海外言語版の売上の割合が決して小さくないことです。

2017年4月期をみてみると、日本語版の売上が196億円、海外言語版が62億円となっています。だいたい3対1という感じの比率になっていますね。

コロプラやガンホー、DeNA、グリーなど、ほとんどのスマホゲームと比較しても海外売上比率は高いと言えます。


コスト構造

ただ、gumiの一番の課題は収益性です。DeNAやグリー、コロプラなど他のスマホゲーム会社が売上を安定させることに苦労しつつも利益を軽々と(?)稼いでいるのに対し、gumiはギリギリ黒字という水準です。

一体何が違うのか見てみましょう。まずは、売上原価と販管費の対売上比率です。

一目見てわかるのは、売上原価率の高さです。

2017年4月期の原価率と販管費率は、それぞれ72.79%と20.84%となっています。売上原価率72%というのは、インターネット企業としてはかなり高い水準と言わざるを得ません。

一体何にこれほどのお金がかかっているのでしょうか?売上原価率の内訳を見てみましょう。

大きいのは「支払手数料」「外注費」の二つで、それぞれ35%前後、27%前後となっています。

支払手数料の多くはApple App StoreやGoogle Playにスマホゲームを出した時に課される30%もの取引手数料で、避けられないコストとなっています。

しかし、外注費が売上に対して3割前後あるというのはかなり高いですね。ゲーム開発の一部を外注している、ということでしょうか。


ただ、仮に売上が今の3倍になったとして、その場合に外注費も3倍になるというわけではないのでより本質的な課題は「もっと大きなヒット作品を作ること」なのかもしれません。

ついでに、販管費率の内訳もみてみます。

2014-2015年4月期の広告宣伝費は売上に対して23%前後と、かなり大きな水準になっていたようです。

2017年にはそれが10%にまで低下しています。売上が同じ規模であることを考えれば、この点が収益性の改善にダイレクトに影響していると言えます。


財務状況をチェック

事業が生み出すあふれんばかりのキャッシュフロー、という状態では決してないgumiの財務状況はどうでしょうか。バランスシートをチェックしてみます。


資産内訳の変遷です。

資産の内訳をみると、固定資産が少なく、現預金が多いというスマホゲーム企業っぽい状態になっています。

2017年4月期の総資産は196億円、そのうち現預金が114億円と6割弱を占めています。ちなみに、この現預金の多くは上場時の資金調達です。

2015年4月期のキャッシュフロー計算書を読むと、gumiは株式発行によって130億円ものキャッシュを手にしています。

負債の内訳もみてみましょう。

インターネット企業には珍しく、16億円の長期借入金があります。しかし、現預金だけで114億円あることを考えれば問題ないレベルですね。


純資産の推移もみておきましょう。

2016年4月期には利益剰余金が44億円のマイナスとなっていましたが、2017年4月期には20億円のプラスに転じています。

同時に、10億円分の自社株買いも行なっていたことがわかります。株価下がってますからね。

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