短期間で現金化できる「流動資産」と違い、長期間継続して利用あるいは保有される資産のことを指します。また、固定資産は販売目的で使われることがないのも流動資産との違いです。
固定資産は「有形固定資産」「無形固定資産」「投資その他の資産」の3つに分けられます。
固定資産の中でも有形のものを指します。
事業目的で保有する土地・建物、機械設備、車両などが有形固定資産にあたります。(販売目的・投資目的で保有するものは含まれません)
固定資産の中でも無形のものを指します。
特許権・借地権・商標権などの法的権利や、M&Aの際に発生する のれん(営業権)、ソフトウェアなどが無形固定資産にあたります。
【のれん】
のれんは、簡単に言えば買収した企業の「プレミアムな価値(超過収益力)」を表します。
老舗の商号がついていたり、業界のノウハウが多かったり、知名度の高い企業の商品は他社より優れて見えます。このようなネームバリューや技術などの無形の価値を指す言葉が「のれん(営業権)」です。
この「のれん」は、M&Aの際に、金額で評価し資産として計上する必要があります。下記の計算で算出します。
のれん = 買収額 − 売却企業の純資産額
1年以上現金化されず、長期間使われる資産で、有形固定資産、無形固定資産に入らないものが「投資その他の資産」に振り分けられます。
下記のようなものがあります。
・投資有価証券:投資目的で、短期的に売買する目的ではない有価証券
・関係会社株式:子会社や関連会社の株式
・出資金:合同会社や商工会議所、協同組合など、株式会社以外の会社や組合などへの出資金
・敷金・保証金:事務所などを借りた時に支払った金額