ファクトセットの2017年2Qの業績まとめ

ファクトセット・リサーチシステムズは米国のデータベンダー。どんな会社かを知るために、まずは歴史を少しだけ紐解いてみる。


ファクトセットの歴史

ファクトセットは1978年にウォール街の仕事を退職したHoward Wille と Charles Snyderによって設立され、ニューヨークでコンピュータを利用した金融分析事業を開始した。

1981年には最初のクライアント端末を公開、レポートに直接アクセスすることができるようにした。1984年には企業のスクリーニング機能も追加した。

1988年にはスクリーニングをカスタマイズできるようにした「ユニバーサル・スクリーニング」、1989年には「プライベート・データ・サービス」を公開した。

1990年には本社をコネチカット州に移し、米国外へのデータ提供を始めた。その後、ロンドン、サンマテオ、東京などにオフィスを開設するなどグローバル展開を進めた。


2017年2Qの業績まとめ

鍵となる経営指標をみると、「ASV(Annual Subscription Value)」は11.01億ドルから11.72億ドルに6.5%の増加。四半期売上高は2.73億ドルから2.92億ドルに7%の増加。

どうやらファクトセットにおいてこのASV(年間購読バリュー)なるものが重要な指標のようで、サブスクリプション契約をしている顧客から一年あたりの収益を計算した指標だと思われる。2009年と比べると2倍近くに伸びている。


海外のASVを全体のASVに重ねて比較したグラフ。海外比率は概ね3割強で推移しているが、少しずつ増加している。このグラフの重ね方は正直どうかと思うが。

M&Aも積極的に行なっているようだ。BISAMは2017年3月にクローズ。ポートフォリオ・パフォーマンスやマルチアセット・リスクなどを管理するためのツールを提供。

SeekingAlphaの記事によると買収価格は2億ドル。

もう一社のInteractive Dataという会社も2017年1月に買収。グローバルな資産管理業界のポータル・プロバイダとのこと。リアルタイムの市場データ閲覧をデスクトップやモバイルで行えるらしい。こちらは買収価格見つからんかった。。

このスライドは素晴らしい。

・年間購読バリューは11.9億ドル(+6.5%)

・調整済み営業利益は9740万ドル(前年同期比+4.5%)

・フリーキャッシュフローは7140万ドル

・ユーザー数は全部で8万5788人(前年同期比+5.5%)

1万ドル以上のASVをもたらしているクライアント数は4404社(前年同期比+11.4%)


100万円以上のお金を支払っている会社が4404社か。もしかすると将来的にブルームバーグとかとの競合にもなりうるのかもしれない。ってかブルームバーグの売上はどんくらいなんだろ(ブルームバーグは非上場)。

90億ドルか。ということは、ファクトセットの10倍くらいの事業規模ということになる。