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中国のマタニティ市場は70兆円規模!アリババと提携でECも成長する「Babytree」が香港市場にIPO

中国のマタニティ市場は70兆円規模!アリババと提携でECも成長する「Babytree」が香港市場にIPO

注目企業
  • 創業者はグーグル出身。アリババから出資を受けてユニコーン企業の仲間入り
  • MAUは国内最大の1.4億人。2016年から有料のQ&Aサービスも開始
  • GMV約240億円に達したEコマース『Meitun Mama』が売上成長を牽引
  • フリーキャッシュフローは26億円のプラス
  • 中国のマタニティ市場は70兆円規模に拡大

中国で育児コミュニティサービスを展開する「Babytree」が11月27日、香港市場で新規上場を果たしました。

(公式HP)

中国では「一人っ子政策」が1978年より展開されてきましたが、2016年に廃止。

現在は育児サービスに注目が集まっています。


創業者はグーグル出身。アリババから出資を受けてユニコーン企業の仲間入り

Babytreeの創業者・Wang Huannan氏は1988年に清華大学を卒業し、コロンビア大学やジョージタウン大学で博士号を取得します。

1996年にP&Gで社会人生活をスタートし、ヤフーやグーグルでアジア地域のマーケティングチームを率いた後、2007年にBabytreeを創業しました。

創業から半年後に育児コミュニティサービス「babytree.com」をリリース。

2014年6月にはEコマース「Meitun Mama」を開始しました。

今年の5月にはアリババが9.90%の株式を取得し、パートナーシップを締結。

そして2018年11月に香港市場へ上場を果たしています。

2017年の売上は7.3億元(119億円)と、2年間で3倍以上に業績が拡大しています。

また、営業黒字化も達成しています。


MAUは国内最大の1.4億人。2016年から有料のQ&Aサービスも開始

Babytreeの中核となるサービスは育児コミュニティサービス「babytree.com」です。

(babytree.com)

体調管理や教育方針など、育児情報を記事コンテンツとして配信したり、コミュニティに参加している他のユーザーと交流できることが特徴です。

ユーザーは「同年代」「地域」「病院」「興味分野」の4グループに参加することができ、プライベートグループの作成も可能。

コミュニティ拡大を加速させた機能に「WeTime」があります。

「WeTime」は育児日記とSNSが組み合わさったようなサービスで、FacebookやTwitterと同じく投稿に対して「いいね」やコメントを残すことができます。


また、2016年からは医師や専門家へ質問できる有料Q&Aサービスを開始しました。

ユーザー過去の質問を閲覧する場合は1元(約16円)、新規質問への回答を依頼する場合は20元(326円)〜の費用が必要で、24時間以内に回答されない場合は全額返金されます。

また、Q&A以外の有料サービスとしてオンラインレクチャーなども提供しているようです。

「Baytree.com」のMAUは1.4億人で、育児関連サービスの中では最大規模を誇っています。


GMV約240億円に達したEコマース『Meitun Mama』が売上成長を牽引

ここで、Babytreeの売上構成を確認してみましょう。

2015年までは「Baytree.com」の広告収益が大部分を担っていましたが、Eコマースの売上が大幅に拡大。

現在は売上全体の45%以上を占めています。

(Meitun Mama)

Babytreeが展開するEC『Meitun Mama』ではオムツや粉ミルクなどを育児関連商品を販売しており、購入者270万人のうち約68%がリピーターとなっています。

GMVは2016年から急速に拡大し、2017年は14.7億元(239億円)に達しています。

規模拡大の要因はマーケットプレイス・モデルをスタートさせた点にあります。

上場申請資料によるとテイクレートは10%前後に設定しており、出店企業数は2,253社まで増加。

Eコマース売上の約半数をマーケットプレイス売上が占めており、Babytreeの成長ドライバーになっているといえます。

2018年5月にアリババとの提携を発表し、今後はEC売上がさらに加速していくことが見込まれます。


フリーキャッシュフローは26億円のプラス

Babytreeのコスト構造は業績拡大とともに改善傾向となっています。

ECのマーケットプレイス売上拡大によって売上原価率は36.8%と2年間で8ポイント以上低下。

販促費率も20.0%と大幅に改善しています。


バランスシートについても見てみましょう。

総資産11.2億元(182億円)に対して現金・金融資産が7.2億元(117億円)と64.2%あります。

資産の調達原資である負債・純資産を見てみると、転換優先株が52.5億元(855億円)で最大。

累積損失が44.0億元(716億円)まで積み重なっています。

営業キャッシュフローはプラスに転じており、フリーキャッシュフロー1.6億元(26億円)を創出しています。

11月27日の上場から4日で公開価格をわずかに下回っており、現在の時価総額は113.5億香港ドル(100.7億元)です。

キャッシュ7.2億元を考慮した企業価値(EV)は93.5億元。

年間のフリーキャッシュフロー1.6億元に対して58.4年分という評価を受けている計算となります。


中国のマタニティ市場は70兆円規模に拡大

最後に中国の市場環境について上場申請資料のデータを整理していきたいと思います。

中国は2016年に「一人っ子政策」の廃止を発表。

2017年の新生児数は1,720万人で今後は緩やかに増加していくことが見込まれます。

Babytreeはターゲットユーザーを「家庭内に子供を持つ大人」と定義し、両親や祖父母などの合計は6億人規模を想定しています。

マタニティ&育児関連(M&C)商品の消費市場は4.3兆元(70兆円)規模の巨大市場に拡大する見通しです。

若年ファミリーのマタニティ消費は年々増加しており、2022年には旅行に次ぐ20%まで比率が上昇するとのこと。

IPOによる調達額を約70%縮小するなど逆風にさらされている印象も受けるBabytreeですが、成長ポテンシャルが大きい点に疑いの余地はないと言えそうです。


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