インドでシェアNo.1!海外売上が倍増した「Xiaomi」2018年3Q決算

インドでシェアNo.1!海外売上が倍増した「Xiaomi」2018年3Q決算

中国を代表するスマホメーカー「Xiaomi」の2018年3Q決算が発表されました。

2018年3Q決算説明資料

Xiaomiはスマートフォン以外にもTVやウェアラブルバンド、エアコンといったIoT製品も販売しています。

四半期売上は508億元(+49%)、営業利益22億元(営業利益率: 4.4%)

Xiaomiの業績は急速に拡大しており、今四半期の売上は508億元(8,270億円)となっています。

営業利益は22億元(357億円)で、営業利益率は4.4%ほど。

引き続き高い増収率をキープしており、今四半期は49%となりました。


収益の中核を担うのはもちろんスマートフォン販売です。

今四半期の売上は350億元(5,672億円)で売上全体の約7割を占めています。

スマートTVなどIoT製品は108億元(1,750億円)、広告収益を含むサービス事業も47億元(762億円)まで伸長しています。


サービス売上は47億元(+85%)、「MIUI」のMAUは2.2億人

主要3セグメントの中でもサービス事業の成長には目ざましいものがあります。

サービス事業の売上成長率は85.5%まで上昇。

スマホ販売が鈍化傾向にある一方で、右肩上がりに成長スピードが加速しています。


サービス事業の鍵を握るのが、Xiaomiの展開する「MIUI」です。

MIUI

「MIUI」とはアンドロイドをベースにXiaomiがカスタマイズしたOSで、フルスクリーン端末に最適化されたユーザー・インターフェースであることが大きな特徴。

ストリーミングサービス「Mi Video」や独自ブラウザ「Mi Browsers」なども提供しています。 


「MIUI」はXiaomiが発売した全ての機種に搭載されており、端末を売れば売るほど「MIUI」のユーザーが増えていくということに。

MAUは右肩上がりに増加し、2018年9月末時点で2.2億人に達しています。

顧客単価も着々と上昇しており、今四半期は21.1元(342円)となりました。


Xiaomiのサービス事業はスマートフォンだけでなくIoT製品の浸透によってもスケールしていきます。

XiaomiはスマートTVである「Mi TV」、Apple TVライクな動画デバイス「Mi Box」のMAUは合わせて1,600万人に到達。

スマートTVの販売台数は前年から約3倍に増加しており、10月の月間販売台数が100万台を突破しました。

11月11日「独身の日」には「Tmall.com」「JD.com」「Suning.com」の3大ショップで販売台数1位を獲得し、スマートフォンに次ぐ第2の柱となっています。


海外売上は223億元(+113%)、売上構成比は44%に上昇

「MIUI」の成長に加えて興味深いのが地域別売上の推移です。

海外売上が大幅に増加しており、今四半期は200億元を突破して223億元(3,614億円)となりました。

2018年に入ってからものすごい勢いで加速しています。

売上構成比の推移を見てみると、海外売上の割合が44%を占めるまでに拡大。

グローバル展開を急速に進めているということがわかります。


Xiaomiがどのエリアで売上を伸ばしているのかというと、中国に次ぐアジアの大国であるインドです。

インドにおけるXiaomiのスマホ販売シェアは30%で、2位のSamsungを突き離してNo.1となっています。


スマートフォン販売が好調な背景には「MIUI」のローカライズを強化している点が挙げられます。

India customizations

「Suica」に似たようなモバイル乗車券をSMSで管理できる機能を搭載しており、ストリーミングサービス「Mi Music」「Mi Video」では現地の大手コンテンツホルダーと契約しています。

また、ソフトバンク・ビジョン・ファンドも出資する決済サービス「Paytm」のQRコードを純正カメラアプリから読み取れたり、「Flipkart」などインド生活に欠かせないサービスをクイックメニューから簡単に起動できるようにもなっています。


Xiaomiはインドネシアでもシェアを拡大しており、前年の6%から23%まで上昇。

1位のSamsung(24%)を猛追しています。

フランスやイタリアなど西ヨーロッパへの出荷台数も1年で386%増加し、Samsung、Apple、Huaweiに次いで4番手に。

中国本土の成長が緩やかとなってきている中で、今後は海外市場がXiaomiの成長を牽引していくことになりそうです。


7月の上場から株価は軟調。現在の時価総額は約5.3兆円

Xiaomiのコスト構造はスマホ製造に伴う売上原価がほとんどを占めています。

売上原価率は横ばいに推移しており、今四半期は87.1%となっています。

販促費率は4.3%とわずかに上昇。

前四半期の一般管理費が膨らんでいるのはIPOに伴う一時費用が発生したためです。


バランスシートもチェックしてみましょう。

総資産1,474億元(2.4兆円)に対して現金同等物は382億元(6,219億円)、投資資産が335億元(5,453億円)となっています。

資産の調達元を確認してみると、最も大きいのは株主資本で672億元(1.1兆円)。

借入による調達も99億元(1,611億円)ほどあります。

2017年の営業キャッシュフローはマイナスとなりましたが、2018年3Q時点の累計では48億元のプラスに転じています。

IPOに伴って2018年の財務キャッシュフローは大幅なプラスとなりました。

営業キャッシュフローから「事業に関する資本支出(Capital expenditures)」を差し引いた9か月間のフリーキャッシュフローは33億元(537億円)です。

2018年7月のIPOから株価は軟調で、現在の時価総額は3,698億香港ドル(3,280億元)です。

現金と投資資産の合計717億元と有利子負債99億元を考慮した企業価値(EV)は2,662億元。

年間のフリーキャッシュフローを44億元と仮定した場合59.2年分の評価を受けている計算となります。


美顔カメラ「Meitu」との戦略提携を発表

Xiaomiは決算発表に合わせて中国のテクノロジー企業「Meitu(美图)」との戦略提携を発表しました。

Meitu

Meituは2008年に創業され、画像編集アプリやスマートフォンの製造・販売も行なっています。

画像処理アルゴリズムに強みを持っており、画像編集アプリ『Meitu』や動画配信プラットフォーム『Meipai』、最近ではメイクのシミュレーションができる『MakeupPlus』もリリースしました。

アプリの総インストールは15億以上、MAU3.5億人、『Meitu』で処理される写真は月間60億枚と、中国を代表する画像編集アプリとなっています。

XiaomiはMeituのスマートフォンなどハードウェア製造を受託し、ライセンス使用権も独占的に提供されます。

スマートフォン製造契約に関しては販売台数に応じた2段階の契約となっており、第1段階では規定の販売台数に達するまで収益(gross profit)の10%をMeituに分配します。

規定の販売台数に達した後は第2段階に移行し、年額1,000万ドルを最低保障額として特定のレートで収益を分配します。

スマートフォン以外のハードウェアについては分配レートが15%となっているようです。