世界最大の総合ヘルスケア企業、ジョンソン&ジョンソンの事業KPIを追う

注目企業の事業KPIを追うシリーズ、今回はジョンソン&ジョンソンです。

ジョンソン&ジョンソンは、世界最大の総合ヘルスケア企業であり、バンド・エイドなどの一般向けヘルスケア製品だけでなく、製薬や医療機器なども扱っている会社です。

時価総額は3526億ドルで、ヘルスケア関連としては世界最大となっています。

まずは、同社の歴史的背景を少し調べてみます。

ジョンソン&ジョンソンの歴史

参考:Johnson&Johnson Our Story

1861年、アメリカの市民戦争で72万人もの人たちの命が失われました。

このほとんどは感染や病気によるもので、当時の感染を防ぐ手段はもっぱら「四肢切断」でした。

医師たちはこの手術を数多くこなしていたため、わずか3分で施術を終えられるほどでしたが、彼らは患者を変えるときに手も洗わず、手術用具の殺菌も行わないという状態でした。それによる感染で、多くの命が失われたのです。

16歳のロバート・ウッド・ジョンソンは、年齢的に戦争には行かず、ニューヨーク州ポキプシーにあった家族の薬局に見習いとして勤めていました。

1864年にはジョンソンはニューヨークで薬剤のセールスマンとして働き始めます。そして1873年、ジョージ・シーベリーと共に自らの会社を設立。薬用軟膏(medicated plasters)の会社としてシーベリー&ジョンソンの名前が一躍有名になります。

その後の成長は早く、1875年には世界で最も有名な薬用軟膏の会社の一つになったそうです。

しかし、1876年に転機が訪れます。フィラデルフィアで行われた世界最大の医学展示会で、ジョンソンも彼の会社を展示に出していました。

そこでジョセフ・リスター医師が見せていた”消毒手術”に出会います。リスターは、市民戦争で手術された患者の半分以上が死んでしまうという状況に対し、消毒することで安全性をもっと高められると提唱していました。

今となっては信じられないことですが、多くの医師たちはそのことに懐疑的でした。しかし、ジョンソンはそれこそが「未来の手術」だということに気づいたのです。


そして1886年、ジョンソンはシーベリーとたもとを分かち、二人の弟たちと新しい会社、ジョンソン&ジョンソンを創業。世界で初めて滅菌外科用品の大量生産を開始します。

三人の兄弟はそれぞれ製品の設計、販売、エンジニアリングに強みをもつとても良いチームで、革新的な製品を次々に生み出しますが、すぐにそれだけでは十分でないことに気づきます。

新しい製品を使えるように医師たちを教育する必要があったのです。そこで、「Modern Methods of Antiseptic Wound Treatment」という本を出版。アメリカ中の医師たちにその本を配っていくことになりました。

彼らの努力はみのり、1889年にはほとんどの手術がリスター医師の方法で行われるようになりました。


その後も、ジョンソン&ジョンソンは医学の発展とともに新しい製品を生み出しながら、同時に医師や患者たちを啓蒙することで歴史を推し進めてきたようです。

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