2017年に上場した国内企業の事業内容をまとめるシリーズの3つ目です。
4月から6月までに上場した企業の数は11社でした。まずは現在の時価総額順に並べてみます。
会社名 | 時価総額 |
LIXILビバ | 867.12億 |
GameWith | 300.54億 |
ウェーブロックホールディングス | 151.80億 |
ツナグ・ソリューションズ | 108.92億 |
アセンテック | 98.01億 |
Fringe81 | 77.72億 |
旅工房 | 72.70億 |
テモナ | 66.71億 |
ディーエムソリューションズ | 61.92億 |
ビーブレイクシステムズ | 56.37億 |
SYSホールディングス | 40.96億 |
それでは、順番にみていきます。
まずは、時価総額867億円のLIXILビバです。
LIXILビバはその名の通りLIXILグループ企業で、ホームセンターやリフォーム、ショッピングモール「ビバモール」などのデベロッパー事業を展開しています。
2018年3月期Q1の決算資料をみてみます。
四半期売上は450億円、営業収入16億円、営業利益は30億円となっています。
セグメント情報を見ると、ホームセンター事業がほとんどの収益を上げていることがわかります。
GameWithは、国内最大級のゲームメディア「GameWith」を運営する会社。
月間の平均ページビュー数は8.9億、会員数は65万人に達しています。
公式のインフォグラフィックスも出ていました。
莫大なトラフィックを背景とした広告収益が主であり、今後はその広告の最適化や、有料会員によるストックビジネスを柱とする方向性のようです。
2017年5月期の決算資料をみてみます。
売上高16億円弱、営業利益6.6億円ほどということで、営業利益率も41%と高いですね。
ウェーブロックホールディングスは、複合素材の加工メーカー。樹脂性シートやフィルムなどの加工を主力としています。
2018年3月期1Qの決算資料をみてみます。
四半期売上高は76.5億円、営業利益は7.4億円ほどとなっています。
大きく4つのセグメントがあり、インテリア事業が21億円、編織事業が28億円、産業資材・包材事業が23億円、アドバンストテクノロジー事業が8億円ほどを売り上げています。
ツナグ・ソリューションズはアルバイト・パート専門の採用コンサルティング会社。
こちらも事業紹介動画がありました。
直近3Qの決算短信をみてみます。
売上52億円、営業利益2.6億円となっています。
日本の非正規雇用の拡大を背景とした事業拡大を目指しているようです。
アセンテックは仮想デスクトップに関する製品の提供やコンサルティングサービスを提供する会社。
「成長可能性に関する説明資料」というスライドがあったのでみてみます。
事業系統図がありました。
海外や国内メーカーから商品などを仕入れ、システムインテグレータやエンドユーザ企業に販売、保守運用などのサービスを提供するという形です。
業績推移です。
売上は33億円弱、経常利益は2億円という水準。
Fringe81は、インターネット広告技術の開発・コンサルティングを主な事業とする会社。
直近1Qの決算資料をみてみます。
売上高は13億円、営業損失が1400万円ほどとなっています。限界利益は、売上高から媒体仕入に係る費用を差し引いた金額とのこと。
売上高の推移を見ると、2016年3月期に大きく成長して上場を果たしたことがわかります。
旅工房は、海外ツアーに特化したオンライン・コンシェルジュサービスです。
ハワイやバリなど、各テーマ専門のトラベル・コンシェルジュに相談できるのが特色。
直近1Qの決算資料をみてみます。
四半期売上高は44億円、営業損失が1.8億円となっています。
テモナは、ネット通販やカタログ通販にて必要な管理業務をサポートする通販統合web システム「たまごリピート」など、リピートITに特化したサービスを提供する会社です。
直近2Qの決算資料をみてみます。
累計売上高は5.2億円、営業利益1.2億円ほどとなっています。
粗利率は73.3%、営業利益率23.8%と高めです。
ディーエムソリューションズは、その名の通りダイレクトメールの発送代行などを提供する会社です。
直近四半期の決算資料をみてみます。
1Qの売上は26億円、営業利益が1億円ほどです。粗利率が19%とかなり低めになっています。
ビーブレイクシステムズはERP(Enterprise Resources Planning )ソフトウェアを提供する会社。
企業の経営資源を活用するためのソフトウェアで、世界的にはSAPなどが有名なジャンルです。
2017年6月期の決算資料を見てみます。
売上高は11億円、営業利益は1.7億円ほど。
ERPを提供するパッケージ事業の売上は5億円、利益は2.5億円と高いですね。
一方、SI事業の売上が5.9億円と多く、こちらの利益は1.6億円にとどまっています。
最後にSYSホールディングスです。
SYSホールディングスは、グローバル製造業、社会情報インフラなどの領域を対象として業務システムを提供しています。SIerっぽい感じですね。
ホームページの経営指標を見ると、売上は37億円、営業利益1.7億円という規模です。