年次報告書から読み解くAmazon.comの経営指針
米国の年次報告書(Form 10-K)には毎回、「Management’s Discussion and Analysis of Financial Condition and Results of Operations」という項目があり、そこで経営陣が考える会社の業績や財政状態について説明を行っています。
そのためには当然、経営者たるCEOがその会社をどういう方向に変えていくかという考え方を盛り込む必要があり、CEOがどんな経営哲学を持っているかを知るための最も良いコンテンツの一つと言えます。
そこで今回は、注目度の高いAmazon.comの同項目を見てみましょう。
ジェフ・ベゾスが一貫して言っていることがより具体的に、簡潔にまとめられています。
Amazonのアニュアルレポートはこちらにまとめられています。
それでは、順番にみていきましょう。
Amazonの主要な収益源は「多様な製品の販売」と「顧客に対するサービス料」の大きく2種類あります。
Amazon.comのサイト上にある商品には、Amazon自身が仕入れて販売する商品と、サードパーティ事業者によって提供されるもの、そしてAmazon自身が製造するデバイス製品などがあります。
なので、Amazonの総収益は概ね、Amazonの在庫から販売される製品の売上と、サードバーティ事業者が販売した売上の一部をサービス代として受け取る分の合計になります。
その他、Amazon Web Servicesや出版、フルフィルメント、コンテンツの購読、広告、協賛クレジットカードなどもあり、そちらもサービス収益に含まれます。