売上高を340億円まで伸ばしつつも映像配信サービスで苦戦するU-NEXTの業績

U-NEXTは、2009年にUSENの子会社だったユーズマーケティングから新設分割によって設立され、ブロードバンド事業を開始し、2010年に会社分割を行い、テレビ向け有料映像配信サービス事業「U-NEXT」を継承した。

現在は子会社4社と関連会社3社で構成され、デジタルコンテンツを配信する「コンテンツプラットフォーム事業」と、「コミュニケーションネットワーク事業」の大きく2つの事業を展開。

コンテンツプラットフォーム事業では、映像配信サービス「U-NEXT」を提供。

http://video.unext.jp/

ここでは、映画、ドラマ、アニメなどの映像コンテンツや、小説・コミックなどの電子書籍、音楽コンテンツなどをインターネットを通じて視聴できる個人向けの月額課金サービスを展開。これだけみると日本版Netflixという感じか。

コミュニケーションネットワーク事業では、インターネット回線の「販売代理店サービス」、「U-mobile」、固定ブロードバンド回線サービス「U-NEXT光」を主に提供。U-mobileの契約者数及びプリペイド式SIMカード販売数は2014年9月の10万人から、2015年末には68.1万人にまで増加。


全体業績の推移

全体の業績を見ると、売上高は順調に成長し、2015年度には約340億円にまで到達。経常利益は10億弱。

セグメントごとの販売実績を見ると、「コンテンツプラットフォーム事業」が120億円、「コミュニケーションネットワーク事業」が219億円ということで、ネットワーク関連事業の売上が約64%を占める内容となっている。


今後の見通し

有価証券報告書では、「対処すべき課題」として次の項目などを挙げている。

<コンテンツプラットフォーム事業>

1. プラットフォームとしての品質向上

2. 認知度向上

3. 販売力の強化

<コミュニケーションネットワーク事業>

1. 他の通信事業者との関係

2. NTT光コラボレーションモデルへの対応

3. 販売力の強化

4. サービス品質向上

印象としては、コミュニケーションネットワーク事業を引き続き拡大していきながら、コンテンツプラットフォーム事業によって確固たる地位を築きたい、という感じだろうか。正直、この領域で勝負するにはNetflixやHulu、Spotifyなどのサービスとも戦わなくてはならず、かなりの苦戦が強いられるのではないかという印象。

日本国内に立脚しているという優位性を生かすためには、やはりネットワーク通信周りの事業に注力するのが最善なのではないかと思う。

特に、モバイル通信サービスにおいてはユーザーにはまだまだ不満が多い(2年縛り契約とか、通信速度制限など)。その分野で画期的なソリューションを消費者に示せれば、一気に成長することがあるのかもしれない。


参考:事業系統図

(出典:U-NEXT 2016年3月有価証券報告書)