トヨタ自動車の業績(2015年度)

トヨタ自動車

トヨタ自動車は日本最大の自動車メーカーであり、子会社548社及び関連会社200社(2016年3月末時点)を有する企業グループである。

トヨタグループの事業は「自動車」「金融」「その他」の大きく3つに分類される。

自動車事業では、セダン、ミニバン、トラックなどの自動車やその部品の製造販売を行う。自動車の製造はトヨタ自動車の他に日野自動車やダイハツ工業が主に製造する他、トヨタ車体(株)に一部を委託している。

金融事業では、主にトヨタや関係会社の事業を補完することを目的に、金融サービスや機器のリース事業を行なっている。

その他の事業では、住宅の設計・製造をトヨタホーム株式会社で行なっている。

トヨタ事業系統図(2015年度有価証券報告書より)

全体の業績推移

全体の業績推移を見てみると、2008-2011年度の間、売上が20兆円前後に落ち込みつつもその後回復し、2015年度は28.4兆円の売上を記録している。純利益は2835億円。

売上が落ち込んだ時期はかなりの円高だったので、それが直接的な原因だと思われる。

赤字になったのは直近の9年間では2008年度だけのようだ。

生産・販売実績

トヨタ車の生産実績を見ると、日本が400万台でおよそ45%、ついで北米が190万台、アジアが160万台、欧州が56万台となり、全体では857万台を生産している。

一方で地域別「販売」台数を見ると、北米が283万台、日本が205万台と逆転している。つまり、日本で生産して輸出しているものがかなりあるということだな。日本で400万台生産して、そのうち205万台が日本で販売されていることから、200万台近くが輸出されているという計算になる(逆輸入を考慮に入れなければ)。


一方で販売実績を金額ベースで見ると、車両が22兆円と全体のおよそ8割を占めている。金融事業だけで1.8兆円の売上があるというのも興味深い。

大株主の状況

大株主の内訳を見てみると、日本トラスティ・サービス信託銀行が全体の10.6%、元々の母体だった豊田自動織機が6.63%の株式を保有している。脚注によれば、トヨタ自体が3億株、全体の10%弱の株式を保有しているようだ。せっかくだからグラフにしてみよう。