かつて高級ECの代名詞だったNET-A-PORTERは、近年は買い手探しに苦しむ赤字事業となっていました。それを引き受けたのがLuxExperience(旧Mytheresa)です。同社が発表した2026年6月期決算では、買収1年目にしてグループ全体が調整後EBITDAの黒字転換を果たしました。 再建の中身をひもとくと、「値引きをやめ、ごく少数の太客に尽くす」という徹底した割り切りが浮かび上がります。そしてその追い風となっていたのは、欧州の贅沢消費が上と下へ裂けていく地殻変動でした。 値引きを断った名門、15か月で黒字 高級ECの元祖として一世を風靡したNET-A-PORTERは、親会社のRichemont(「カルティエ」を擁する高級品大手)すら立て直せない「お荷物」になっていました。ところが引き取り手のLuxExperienceの下で、買収からわずか15か月の2026年4〜6月期に、MR PORTERと合わせた部門が増収と黒字転換を同時に達成します。特効薬はなく、やったのは値引きをやめて太客に尽くすという地味な方針転換でした。
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