労働力人口の減少と働き方の多様化、そして「人的資本経営」への移行。今、日本の企業は人事戦略の抜本的な見直しを迫られています。 こうした変化の波を乗りこなし、持続的な成長を遂げるために不可欠なのが、HR領域におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)。その中核を担うのが、クラウドを通じて提供されるHR SaaSです。 単なる業務効率化に留まらず、従業員一人ひとりの才能を開花させ、組織全体のエンゲージメントを高め、経営戦略と人事を結びつけるための強力なツールとして、その存在感を増しています。 本記事では活況を呈するHR SaaS市場において、独自の強みを発揮し、注目を集める複数の企業を深掘りします。
名古屋発スタートアップ・スタメンの業績が好調だ。 2月に発表された2022年12月期決算では、売上高12.8億円(前年比41.1%増)、営業利益1.4億円(前年比324%増)の大幅な増収増益となった。6期通算でのCAGRは187%と、底堅い成長を続けている。 2020年に東証マザーズ(現東証グロース)に上場したスタメンの主力商品は、エンゲージメントプラットフォーム「TUNAG」だ。エンゲージメント施策を企業ごとにカスタマイズするSaaSである。規模を問わず、外食、小売、流通など幅広い業種で導入されていることが特長だが、効果測定が難しいエンゲージメント系SaaSであるにもかかわらず、継続率99%を誇る。 今年1月にはスタメン内の事業を分社化し、グループ会社経営へ移行。同月、創業者の加藤厚史氏から共同創業者の大西泰平氏に社長交代した。今回は大西氏にインタビューし、TUNAGの事業戦略をはじめ、グループ化の狙いや今後の成長戦略まで掘り下げる。