セブン&アイ・ホールディングス 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 2兆9509億6500万 円
銘柄コード 3382(市場第一部(内国株))

株式会社セブン&アイ・ホールディングスは東京都千代田区に本社をおく企業。1920年吉川敏雄氏が「浅草に羊華堂洋品店」を開業し、その後1958年ヨーカ堂、1973年ヨークセブン(後のセブン-イレブン・ジャパン)を設立。現在は「セブン-イレブン」「イトーヨーカドー」を始め、百貨店「西武そごう」、食品スーパー「ヨークマート」、金融サービス「セブン銀行」、その他「ロフト」「タワーレコード」などを展開。近年はネットとグループ各社のリアル店舗を融合するオムニチャネル戦略を掲げる。

事業内容

セブン&アイ・ホールディングスグループは、株式会社セブン&アイ・ホールディングスを純粋持株会社とする167社によって形成される、流通業を中心とする企業グループである。

主として国内コンビニエンスストア事業、海外コンビニエンスストア事業、スーパーストア事業、 百貨店事業、金融関連事業及び専門店事業を行っている。

経営方針

セブン&アイ・ホールディングスは、2005年9月1日に、株式会社セブン-イレブン・ジャパン、株式会社イトーヨーカ堂、株式会社デニー ズジャパンの3社の共同株式移転により設立された純粋持株会社である。

傘下に141社の連結子会社を擁する株式会社セブン&アイ・ホールディングスは、消費者のニーズ、マーケット、そして急速な社会の変化に迅速に対応し、業務改革、事業構造の革新を不断に進めていく。

また、あらゆるニ ーズに応える多業態を擁する小売グループとして、「信頼と誠実」、「変化への対応と基本の徹底」を基本方針に掲げ、総合的にシナジーを追求していく。

そのために、セブン&アイ・ホールディングスは、ガバナンスの強化とグループシナジーの追求によりグループ企業価値の最大化に努めていく。併せて、グループを代表する上場会社としてステークホルダーに対する説明責任を果たしていく。また、各事業会社は与えられた事業範囲における責任を全うし、各々の自立性を発揮しながら、利益の成長及び資産効率の向上を追求していく。

経営指標

セブン&アイホールディングスは、持続的に企業価値を向上させるため、資本コストを上回るリターン(利益)を拡大するとともに、キ ャッシュフローの創出力を高めることを基本方針としている。

また、連結KPIとして、連結自己資本当期純利益率(ROE)、ROICスプレッド、EPS成長率、フリーキャッシュフロー水準及びDebt/EBITDAを設定している。

中長期的な経営戦略

消費者の購買行動の変化に対応すべく、消費者のライフステージ・ライフシーンに寄り添いながら、商品・サービスの提供を通じて暮らしの利便性を高め、地域になくてはならない親しみのあるグループを目指していく。

その実現に向け、取引先、世の中の技術革新など、あらゆるリソ ースを活用し、商品やサービスの絶対価値を追求することで、顧客満足度と社会価値の最大化を目指していく。

経営環境・経営課題

セブン&アイ・ホールディングスグループを取り巻く環境は、大きく変化しており、またその変化のスピードも加速している。国内においては、高齢化、世帯人数の減少、共働き世帯の増加等の社会構造変化が進むとともに、時代の変化に合わせて消費者のライフスタイルや価値観が多様化している。

一方、最低賃金の上昇や社会保険加入の拡大を受 け、雇用環境は引き続き厳しい状況が続くことが想定される。

加えて、国内外を問わず、気候変動、海洋汚染、フードロス、持続可能な調達等の社会課題が深刻化しており、企業も社会を構成する一員として、その解決に対してこれまで以上に真剣に向き合うべき時代を迎えている。

このような環境変化に加え、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的拡大による影響を踏まえ、セブン&アイホールディングス は、持続的な成長と発展を目指すべく、5つの課題に対処していく。

1つ目は「構造改革の着実な推進」である。
スーパーストア事業・百貨店事業においては、不採算店の譲渡・閉店を進めている。スーパーストア事業では構造改革店舗において、ライフスタイル売場を縮小し、食品・テナントを拡大することで一定の成果を上げている。百貨店事業でもプロパティマネジメントの導入・深耕による店舗構造改革を進めている。今後も要員構成の適正化も含め、事業構造改革を更に加速していく。

国内コンビニエンスストア事業においては、人件費の上昇をはじめとした国内労働市場の環境変化を受け、 基本方針である「変化への対応と基本の徹底」に従い、従来のビジネスモデルの改善に着手している。

加盟店の持続的な成長に向けた行動計画を2019年4月に発表し、当該行動計画に沿って、オーナーヘルプ制度等の充実や、加盟店アンケートの実施といったコミュニケーション強化などの施策を実施している。

2つ目は「グループシナジー創出に向けた施策の深耕」である。
首都圏食品戦略については、2020年6月1日付で商号変更を行った「株式会社ヨーク」のもとで、「食品館」「ザ・プライス」の20店舗と「コンフォートマーケット」を統合する再編を行った。このように首都圏のマーケット環境に適した新たな店舗フォー マットの確立と製配販一体型マーチャンダイジングの強化によるシナジーの最大化を図っていく。

デジ タル・金融戦略においては、更なるお客様満足度及びLTV(ライフ・タイム・バリュー(顧客生涯価値)) の向上を図っていく。そのためにCRM(顧客関係管理)の深耕や、ネットスーパー・ネットコンビニ等のサービス拡充等による生産性向上について取り組みを推進していく。また、技術革新によるキャッシュレス社会の進展に合わせて、グループ全体で1日約2,500万人が来店する店舗網を持つ強みを活かした魅力的な金融サービスを提供していく。

3つ目は「情報セキュリティ体制の強化」である。
セブン&アイ・ホールディングスグループでは2019年7月、バーコード決済サービス『7pay(セブンペイ)』を開始したが、一部アカウントに対する不正アクセスが発生した。この事態を受け、対応について検討を重ねた結果、既存のスキー ムに基づいたサービス提供の継続が困難であるとの判断に至り、2019年9月30日をもって当該サービスを廃止した。

不正アクセスが発生したことを受け、再発防止策として、セキュリティに関するポリシー、ガイドライン等の再整備、セキュリティ意識をグループ内に浸透させるための社内教育等の取り組み等の対応を進めている。

加えて、 セブン&アイホールディングスは、グループIT領域及びデジタル領域に関する戦略立案、IT セキュリティの強化等を推進するために、「グループIT戦略推進本部(現:グループDX戦略本部)」を設置した。併せて、業務執行から独立した組織として、グループの情報管理及び情報セキュリティに関する業務を統括する「セキュリティ統括室」を設置した。

セブン&アイホールディングスは、情報セキュリティが、消費者に提供するサー ビスの一つとして欠かせないものであるという認識を踏まえ、情報セキュリティの強化をより一層図っていく。

4つ目は「経済価値と社会価値の両立」である。
セブン&アイ・ホールディングスグループは、様々な社会課題に対応し、豊かな社会づくりに貢献することを目指しながら成長してきた。

一方で、事業活動に伴い、CO2・廃プラスチック・フードロス等の環境負荷を発生させている。セブン&アイホールディングスは、「CO2排出量削減」、「プラ スチック対策」、「食品ロス・食品リサイクル対策」、「持続可能な調達」の4つのテーマで、持続可能な社会の実現に取り組んいく。

5つ目は「人財育成及び働き方改革」である。
セブン&アイホールディングスは、これらの諸課題への取り組みを支える全ての従業員が、働きがいを持って仕事ができる環境を整備することは、将来にわたっての重要な課題と捉えている。

法改正を踏まえた、長時間労働の抑制、多様かつ柔軟な働き方を支援する制度の拡大はもちろん、技術革新等も踏まえた生産性向上の施策も随時導入していく。併せて、仕事に対するモチベーションを高めつつ、社会構造の変化に迅速に対応できるよう、評価制度、研修・教育制度の強化も実施していく。