ファンデリー 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 38億300万 円
銘柄コード 3137(マザーズ(内国株))

株式会社ファンデリーは東京赤羽に本社をおく企業。2000年に設立され、翌年日本初の栄養士による宅配サービス「カウンセリングデリバリー」、また「こだわり便」を開始。2004年医療食通販カタログ「ミールタイム」を創刊し、プライベートブランド商品の販売を開始。2008年管理栄養士・栄養士コミュニティサイト「フーディッシュ」、外食メニューの栄養成分検索サイト 「フーディクト」、オンラインショップ「美味しく健康ボックスCCB」を開始。2015年東証マザーズに上場。


事業内容とビジネスモデル

沿革・会社概要

株式会社ファンデリーは、東京都北区に本社を置く、宅配事業、マーケティング事業を展開する企業。創業者は、阿部公祐。2000年に「一人でも多くのお客様に健康で楽しい食生活を提案し、豊かな未来社会に貢献すること」を目的として設立された。2015年6月に東京証券取引所マザーズ市場に上場。

事業内容

ファンデリーは、MFD事業(健康食宅配事業)およびマーケティング事業(カタログ紙面の広告枠販売、サンプリング等の業務受託、健康食レシピ情報サイトの運営)を展開する。MFD事業で構築した紹介ネット枠を活用し、マーケティング事業においてサンプリング業務を行うなど、収益源を多様化させている。

MFD事業

MFDは、Medical Food Deliveryの略であり、健康食宅配事業を指す。ファンデリーによって提供される健康食の利用者への社内栄養士による無料カウンセリング、定期購入の顧客には担当栄養士がつき定期的に顧客の疾病、制限数値、好みに合わせてバランス良くメニューを選ぶサービスといった点において他社との差別化を実現する。『ヘルシー食』、『たんぱく質調整食』といった多様なメニューを提供し、その種類は100種類以上にのぼる。メニューの中から顧客個人の疾病、制限数値、嗜好に会わせて選択できるように、「選ぶ楽しみ」のある健康食の提供を行っていく。

マーケティング事業

マーケティング事業は、コア事業である「MFD事業」の強みを活かすビジネスである。主なサービスは、

①カタログ紙面の広告枠販売

②サンプリング等の業務受託

である。①カタログ誌面の広告枠販売では、健康志向の商品を製造・販売する食品メーカー等に対して、健康食通販カタログ『ミールタイム』および『ミールタイム ファーマ』の誌面広告枠を販売する。カタログの読者の多くは通院患者である。食品メーカー等が製造・販売する健康志望商品の想定する顧客層と合致するため、食品メーカー等にとっての顧客へ訴求する媒体として、広告枠を販売することで食品メーカー等のマーケティング支援を行う。

②サンプリング等の業務受託では、健康食通販カタログ『ミールタイム』を設置・配布する医療機関を通じたネットワークを活用し、食品メーカー等が取り扱う健康志向の商品のサンプリング(サンプル配布)業務を受託している。サンプリングの実施と同時に、サンプリングで配布した商品に関するアンケートを回収している。また、社内栄養士の監修によって食品メーカー等の健康志向の商品販売のための販促ツールを作成している。

食や健康に関するメディアの運営

管理栄養士・栄養士向けのコミュニティサイト『Foodish』、管理栄養士考案のレシピサイト『はちまるレシピ』、食や健康に関する情報配信サービス『ポイント家電』といったメディアを運営している。健康に関する情報や健康志向の商品を必要とする人に訴求したいと考える食品メーカー等のマーケティング活動を支援している。

経営方針

少子高齢化社会、ライフスタイルの変化による生活習慣病患者の急増から、医療費の増加が続き、現社会保険システムの維持は危機的な状況である。ファンデリーは社会状況を変革したいという理念のもと、健康増進の推進のために、「食事コントロール」を行い、それでも困難な時には「医療」を行うのが望ましいとする考え方を、「一食二医」と命名し、実現すべく事業に取り組む。

経営指標

経営戦略

2018年4月に開始された5カ年の中期経営計画「Will 2022」において、事業構造の転換、大型契約の獲得推進、自社の強みを活かした新事業の創出を戦略方針として定めている。主たる事業であるMFD事業においては、初の生産拠点である新工場で西欧する新商品『旬をすぐに』の販売開始を予定している。今後、『旬をすぐに』はファンデリーにおける成長戦略の中心となっていく。既存商品である『ミールタイム』が食事療法を必要とする顧客を対象とする一方で、『旬をすぐに』は、若年層の働き盛り世代を中心に食材の良さを重視する顧客層を対象に想定している。

訴求方法においては、公式Youtubeチャンネルを2つ解説している。一つ目の①『旬チューバ―』では、商品発売時にライブ配信を行い、食材の特徴といった商品について紹介するチャンネルである。二つ目の②『旬すぐファクトリー2020』では、こだわり食材の情報に加えて、製造拠点の工場内の様子を配信する。マーケティング事業においては、当事業年度において受注件数が減少したことから、受注確度の高い案件を確実に獲得するために、営業担当者への検収プログラムやアプローチ方法の見直しを図り、これまで以上に食品メーカー等との接点の拡大・関係強化を図る。

経営課題

ファンデリーが主な顧客としている生活習慣病患者は年々増加傾向にあり、65歳以上の高齢者のみの世帯が増加するなど市場の成長が見込める経営環境である。食事宅配市場への積極的な参入によって、競争の激化が進んでいる。宅配事業者の値上げによる配送コストの上昇といった点では引き続き厳しい状況である。また、食品業界においては食の安心・安全に対する消費者の関心が一層高まるなか企業の管理体制の徹底が求められている。

①『栄養士おまかせ定期便』顧客数の拡大

ファンデリーは、顧客の健康状態の改善、特に血液検査の数値を改善することを目指し、継続的に健康食の利用を行うことが効果的であると考えている。顧客の注文に対しては必ず栄養士が対応し、顧客に適した商品を提供している点、また、栄養士が電話でカウンセリングに応じる点で競合他社との差別化を図っている。定期購入を利用する顧客を増加させ、離脱率を低下させることで、商品の購入数の増加が見込まれる。

②紹介ネットワークの拡大・深耕

健康食通販カタログ『ミールタイム』の配布は、顧客獲得のための主たる手段となっている。紹介ネットワークにおいて、患者に対するカタログ配布数によって、新規顧客数が大きく左右され、業績に影響する。従来通り、紹介ネットワークを拡大し、カタログ配布に向けて働きかけを行っていく。

③顧客層の拡大

健康改善をしたいと考えている顧客がターゲットであることから、顧客層は健康状態に疑義がある高齢者層に偏っている。会社規模を拡大するため、若年層を取り込む必要がある。疾病予防の観点から、健常者も顧客として取り込む必要がある。

④商品開発の充実

『ヘルシー食』、『ヘルシー食多め』、『たんぱく質調整色』、『ケア食』を大きな分類として商品を提供している。これらは、商品分類によって商品の品揃えが充実していない、商品に使用されている食材の多様性・美味しさについて改善の余地がある。

⑤コスト削減

商品販売価格の大幅値下げを行うなど、価格面で顧客満足の向上に努めている。引き続き取り組む施策として、コスト削減を行っていく。具体的には委託先企業との価格交渉、外部委託業務の内製化、一般経費の削減等を検討している。

⑥人材教育体制の強化

採用人材は、技術、知識を十分に兼ね備えた人材として教育できる体制を整えており、能力の向上を目的とした社内研修、外部からの講師を招いての後援会も積極的に行っている。今後も業容の拡大に合わせた教育体制をさらに発展させていく。従業員のスキルに適したカリキュラムを構築し、全従業員がさらにステップアップできる教育体制を強化する。


2020年3月期 有価証券報告書(提出日:2020年6月24日)