エヌ・ティ・ティ・データ 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 3兆3309億3800万 円
銘柄コード 9613(市場第一部(内国株))

株式会社エヌ・ティ・ティ・データは東京都江東区に本社を置く企業。1967年日本電信電話公社データ通信本部設置当時から主に日本における社会インフラや電子計算機にかかわる事業を展開。1968年全国地方銀行協会の為替交換システム「地銀協システム」開始。1990年米国支店設置。1996年東京証券取引所市場第一部指定。2007年連結売上高1兆円達成。2015年独ダイムラー社がNTTデータをグローバルITパートナーとして採用。現在はシステムインテグレーション事業、ネットワークシステムサービス事業、その他これらに関する一切の事業などを行っている。


事業内容とビジネスモデル

沿革・会社概要

株式会社エヌ・ティ・ティ・データ(NTTデータ)は、東京都江東区に本社を置き、主に情報システムの構築を行っている企業。1967年、日本電信電話公社のデータ通信本部として設置されたのが始まり。1985年、日本電信電話株式会社発足。同年、データ通信本部からデータ通信事業本部へ改組。1988年、日本電信電話より分離独立し、エヌ・ティ・ティ・データ通信株式会社設立。

1991年、『東京工業品取引所システム』、『東京金融先物取引所システム』開始。1993年、デミング賞実施賞を受賞。1995年、東京証券取引所市場第2部に上場。1996年、東京証券取引所市場第1部に指定される。1998年、エヌ・ティ・ティ・データに商号変更。2001年、情報セキュリティ管理の国際規格「BS7799」の認証を国内で初めて取得。2007年3月期、連結売上高1兆円達成。2018年3月期、連結売上高2兆1,000億円達成。

事業内容

エヌ・ティ・ティ・データ(NTTデータ)は、日本電信電話を最終的な親会社とするNTTグループに属している。「公共・社会基盤」事業のほか、「金融」「法人・ソリューション」「北米」「EMEA・中南米」その他関連事業を展開している。

公共・社会基盤

行政、医療、通信、電力等の社会インフラや地域の活性化を担う、高付加価値なITサービスの提供を行っている。なお、本事業の1部を関係会社が分担している。

金融

金融機関の業務効率化やサービスに対して、高付加価値なITサービスの提供を行っている。なお、本事業の1部を関係会社が分担している。

法人・ソリューション

製造業、流通業、サービス業等の事業活動を支える高付加価値なITサービス、及び各分野のITサービスと連携するクレジットカード等のペイメントサービスやプラットフォームソリューションの提供を行っている。なお、本事業の1部を関係会社が分担している。

北米

北米ビジネスにおける市場特性を考慮した高付加価値なITサービスの提供を行っている。なお、本事業の1部を関係会社が分担している。

EMEA・中南米

EMEA・中南米ビジネスにおける市場特性を考慮した高付加価値なITサービスの提供を行っている。なお、本事業の1部を関係会社が分担している。

その他

APAC・中国ビジネスにおける市場特性を考慮した高付加価値なITサービスの提供及び本社部門機能のサポート等を行っている。なお、本事業の1部を関係会社が分担している。

経営方針

変わらぬ信念、変える勇気によって、グローバルで質の伴った成長をめざす。

経営指標

連結売上高2.5兆円、顧客基盤(年間売上高50億円以上(日本)、もしくは50百万米ドル(日本以外)のお客様)80社以上、連結営業利益率8%、海外EBITA率7%。

経営戦略

エヌ・ティ・ティ・データグループは2019年度~2021年度を期間とした中期経営計画を策定している。「変わらぬ信念」のもと、「お客様とともに未来の社会を創る」を基本的な考え方とする。エヌ・ティ・ティ・データグループの競争優位性の源泉であるお客様との「Long-Term Relationships(長期的信頼関係)」に基づきお客様との共創による事業を通じて社会に貢献していく。さらに、自らの企業活動においても働き方変革等を通じて働きがいのある社会の実現に貢献していくことで、企業価値の持続的向上をめざすESG経営を行う。

「変える勇気」を持って3つの戦略を実行し、デジタルトランスフォーメーションの更なる加速とグローバルシナジーの最大化を実現してお客様への提供価値最大化を図る。

グローバルデジタルオファリングの拡充

業界や技術の注力領域を定め、積極的に投資していくことで「強み」(オファリング)を創出し、マーケティング・技術活用支援と一体でグローバル連携を加速する。具体的には、個別のお客様へのロイヤルティプログラムを拡充するとともに業界内連携を加速し、同時に、対外リレーションの高度化や成功事例の共有と加速を推進する。

また、業界の知見を集約したデジタルオファリング戦略を策定し、オープンイノベーションを活用しながら、お客様との共創プロジェクトへ積極投資することで、より提供価値の高いオファリングを創出する。

更に、技術集約拠点の拡充によりアセット(システムを構成する資材やソフトウェア、ライセンス等)の集約と活用を加速し、迅速なオファリング創出と展開を実現する。

これらの施策によって、グローバル一体となってデジタルビジネスの拡大を推進する。

リージョン特性に合わせたお客様への価値提供の深化

リージョン特性に合わせた4D Value Cycle(エヌ・ティ・ティ・データの価値提供モデル)の推進によりお客様への価値提供を深化することにより、2018年度末で70社となっている顧客基盤を更に拡大する。具体的には、日本においては「既存領域の強みを活かした新しい価値の創出」、中国・APACにおいては「マーケット成長を活かした飛躍的事業拡大」、北米においては「重点志向での強み創出と柱顧客の拡大」、EMEA・中南米においては「3社(連結子会社)一体運営による顧客提供価値の向上」を推進する。

グローバル全社員の力を高めた組織力の最大化

グローバル共通の価値観でコラボレーションを推進し、個の力を高めながら組織力の最大化を図る。具体的には、社員のプロフェッショナリティの最大化として、全社員のデジタル対応力を高めるとともに、社員の多様な自己実現に沿って制度設計等も見直し、社員エンゲージメントの向上を図る。

また、デジタル技術を活用した働き方変革として、グローバルで知見やノウハウを共有できる基盤を構築し、コラボレーションを推進するとともに、引き続き次世代の生産技術を磨くことで更なる生産性の向上をめざす。

更に、適切なガバナンス態勢の構築として、前中期経営計画の課題でもある不採算案件の抑止等、リスクマネジメントの更なる強化に取り組む。

上記に加え、NTTグループ連携の強化を進め、NTTグループトータルで新たな価値を創造し、グローバルマーケットでのプレゼンスを高める。具体的には、先進領域における連携として、基盤的研究開発や次世代技術研究開発の成果をグローバルで活用し、先進ソリューションやサービスの提供をめざす。   また、各地域における連携として、NTTグループ各社が得意とするインフラ、セキュリティサービス等を組み合わせて、トータルでお客様へサービスを提供することで事業の更なる拡大をめざす。   更に、NTTグループ全体の調達集約等によるコスト削減等のスケールメリットを活かした連携も進める。

対処すべき課題

不採算案件の抑止

これまでプロジェクト審査委員会等の取り組みにより不採算案件の抑止に取り組んできたが、特に難易度の高い案件に対する更なる抑止施策の強化が課題であり、4つの施策に取り組む。

リスクへの早期対応強化:
大規模案件等において、提案前の初期段階から受注内容(工期、見積り、契約形態等)に関してプロジェクト審査委員会がチェックを行うことで、従来に比べ対応を前倒しする。

現場力の更なる強化:
案件の難易度や特性に応じたPM配置の適正化を実施する。

管理プロセス強化:
問題化しやすい傾向にある案件の受注基準を見直し、プロジェクト審査委員会の実効性を向上させる。加えて、不採算の拡大が見込まれる案件は、全社でプロジェクトを早期に支援するよう対策を行う。

ナレッジの更なる蓄積と活用:
過去の不採算案件に加え、高難度案件の知見やノウハウについても蓄積と活用を強化し、どのような案件であっても不採算化が抑止できるよう、抑止レベルの向上をめざす。

これら4つの施策によりリスクを最小限にコントロールし、新たな不採算案件の発生を抑止する。

海外事業の収益性改善

海外事業の収益性改善に向けて取り組むべき具体的な課題は、1.既存事業の生産性向上、2.付加価値の高いコンサルティング・デジタル領域の拡充、3.オファリング・サービスの選択と集中、4.ソリューション・テクノロジーの強化の4つ。   これらの課題に対応するため、コンサルティングやデジタル領域への戦略的シフトと事業構造改革によって収益性の改善を図る。   コンサルティングやデジタル領域への戦略的シフトでは、既存の事業ポートフォリオを見直し、コンサルティング、デジタル領域への積極的投資や既存オファリング及びサービスの選択と集中によりサービスの高付加価値化、効率化をめざす。また、事業構造改革では、コンサルティングやデジタルへの対応力強化のための人財のリスキル・リシェイプ、収益性の低い事業の整理、開発拠点・データセンタ拠点の最適化を実施する。


2020年3月期 有価証券報告書(提出日:2020年6月18日)