東京電力ホールディングス 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 4885億3300万 円
銘柄コード 9501(市場第一部(内国株))

東京電力ホールディングス株式会社は東京都千代田区に本社を置く電力会社。1951年東京電力創立。1953年創立後、初の火力発電・潮田火力3号機が運転開始。1971年島第一原子力発電所、福島第一地厳罰運転開始。2016年に東京電力ホールディングス、燃料・火力事業会社「東京電力フュエル&パワー」、一般送配電事業会社「東京電力パワーグリッド」、小売事業会社「東京電力エナジーパートナー」に分社化。


事業内容とビジネスモデル

沿革・会社概要

東京電力ホールディングス株式会社(Tokyo Electric Power Company Holdings, Incorporated)は、東京都千代田区を本店におく、電気事業を中心とする事業を行う企業。代表執行役社長は小早川智明。1951年5月、関東配電株式会社及び日本発送電株式会社から、設備の出資及び譲渡を受け、東京電力株式会社設立。

2016年4月にホールディングカンパニー制に移行。「東京電力ホールディングス株式会社」へ商号変更し、燃料・火力発電事業を「東京電力フュエル&パワー株式会社」、送配電事業を「東京電力パワーグリッド株式会社」、小売電気事業を「東京電力エナジーパートナー株式会社」に承継。2019年、株式会社JERAが承継会社となり、東京電力&パワー株式会社の燃料受入、貯蔵、送ガス事業および既存火力発電事業等を吸収分割により承継。2019年10月には、テプコ・ソリューション・アドバンス株式会社を設立し、テプコカスタマーサービス株式会社の営業関連業務、屋内配線調査を承継。

事業内容

東京電力ホールディングスグループは、電気事業を中心とする事業を行っている。報告セグメントは、「ホールディングス」、「フュエル&パワー」、「パワーグリッド」、「エナジーパートナー」の4つとしている。

ホールディングス

経営サポート、各基幹事業会社への共通サービスの効率的な提供、水力発電による電力の販売、原子力発電等。

フュエル&パワー

火力発電による電力の販売、燃料の調達、火力電源の開発、燃料事業への投資。

パワーグリッド

送電・変電・配電による電力の供給、送配電・通信設備の建設・保守、設備土地・建物等の調査・取得・保全。

エナジーパートナー

顧客のご要望に沿った最適なトータルソリューションの提案、充実したお客さまサービスの提供、安価な電源調達

経営環境および経営方針

東京電力ホールディングスを取り巻く経営環境は、省エネルギーの進展等により国内エネルギー需要の減少傾向が続くなか、電力・ガスの小売全面自由化による競争が一層激化するなど、引き続き厳しい状況。2017年5月に公表した「新々・総合特別事業計画」に基づき、福島への責任を貫徹するとともに、非連続の経営改革をやり遂げ、企業価値の向上を実現する。

経営指標

新々・総特のとおり、賠償・廃炉に必要な資金を確保しつつ、2026年度いないに連結経常利益で3,000億円/年超、2027年度以降には4,500億円規模の利益水準を達成することを目指す。

対処すべき課題

小売事業の競争激化や原子力発電所の長期停止に加え、自然災害の激甚化・広域化に伴う防災・電力レジリエンスの強化、再生可能エネルギーの大量導入等による電源の分散化、さらには世界的な脱炭素・SDGsへの意識の高まり、ESG投資の拡大に伴う地球温暖化対策への要請など、事業環境や社会的要請は大きく変化している。東京電力ホールディングスは、福島への責任の貫徹と収益力・企業価値の向上を実現。また、新型コロナウイルス感染症対策については、電力の供給や発電所の運営等に影響が及ばないよう、事業継続計画等に基づき適切に対応する。

ホールディングス

福島事業では、「3つの誓い」に基づく迅速かつ適切な賠償を実施。また、国や自治体などによる事業・生業の再建、まち機能の回復・活性化に貢献していく他、帰還環境や生活環境の整備、帰還困難区域の復興に向けた取り組みにも人的・技術的協力を行う。また、長期にわたる廃炉の貫徹に向け、「廃炉中長期実行プラン2020」のもと、プロジェクト管理と現場・現物を踏まえた安全・品質管理の一層の機能強化をはかり、安全・着実かつ計画的に廃炉作業をすすめていく。加えて、「復興と廃炉の両立」を推進するため、オープンで透明なプロセスによる地元企業の廃炉事業への参画拡大や地元の人材育成、雇用の創出等に取り組み、地域と共生した廃炉の貫徹を目指す。

経済事業では、福島第一原子力発電所の事故の反省と教訓を踏まえた「原子力安全改革プラン」に基づく安全改革を強化に進めていく。また、地域に根ざした事業活動を通じて、地域の特性を踏まえたお客さまのニーズを汲み取り、「脱酸素」や「防災」を軸とした新たな提供価値を見出すとともに、事業の選択・集中等を大胆かつ迅速に実行することにより、ビジネスモデルの転換を図る。また、再生可能エネルギー事業領域、モビリティ電化事業領域、データ・通信事業領域、海外事業領域などの領域において、オープンイノベーションを進めながら、新たな事業を開発・展開する。

リニューアブルパワー

国内水力発電事業については、リパワリング工事による発電所の近代化・効率化、カイゼン活動を通じた作業停止期間の短縮、デジタル技術とデータの活用によるトラブルの未然防止などにより発電電力量をさらに増加させるとともに、蓄電・調整力を活用し、収益性を向上していく。また、海外水力発電事業については、開発ポテンシャルが高い国や地域において事業開発を推進。洋上風力発電事業については、海外を含めた地点開発や事業展開を進める。

また、さらなる再生可能エネルギー発電事業の拡大に向けて、グリーンボンドの発行等による資金調達をはかるとともに、地熱、浮体式洋上風力発電等による再生可能エネルギー電源の多様化を検討。国内外に再生可能エネルギーを普及させ、クリーンでサステナブルな脱炭素社会の実現と地域に根ざした産業の発展に貢献する。

フュエル&パワー

株式会社JERAは、燃料上流、調達から発電、電力・ガスの卸販売にいたる一連のバリューチェーンにおいて、各事業領域の成長をはかるとともに、競争力が高いエネルギー調達を実現し、お客様に付加価値の高いエネルギーを安定的に届ける。加えて、海外を中心としてLNGの調達から発電までを一体的に開発する事業や、再生可能エネルギーを含むIPP事業など、同社の強みを活かした戦略的な事業を実施することにより、企業価値を高めるとともに、環境に優しい社会の実現に貢献する。

東京電力フュエル&パワー株式会社は、気候変動や世界的な経済成長の鈍化、新型コロナウイルスによる資源価格の変動など、JERAを取り巻く事業環境が急激に変化していることを踏まえ、事業計画の策定への関与と事業計画の進捗へのモニタリングを一層強化する。

パワーグリッド

安定的かつ低廉な電力供給を支え続けるという使命を果たすため、デジタル技術の積極的活用や電力供給手段の多様化、電力業界内での技術・技能の共通化や設備仕様の統一、さらには国・自治体を含めた関係者との連携・協働の強化などをはかるとともに、計画的・効率的な設備の更新・革新を推進することにより、送配電ネットワークの健全性を維持しつつ強靭性を高めていく。また、再生可能エネルギー等の多様な電源を早期・多量に接続するための環境を整備し、脱炭素社会に向けた動きをリードする。

加えて、電動車両やデータセンターの普及などの電化の促進により設備効率の向上を図るほか、災害復旧の取り組みを地域とともに進めるなど、新たな価値の想像に挑戦する。さらには、地域・社会の方々と密にコミュニケーションをはかり、ニーズにお応えするプラットフォームの構築やサービスの拡充に取り組むことにより事業領域を拡大していく。

エナジーパートナー

国内のエネルギー需要が減少傾向にあるなか、価格競争の激化により、依然として厳しい経営環境が続いている。こうした状況を打開するため、お客さまのエネルギーに対する多様なニーズを丁寧に伺い、「安心」や「再エネ」、「省エネ」、「省力化」を提供価値の中心に据えた質の高いサービスを提供する。

法人分野においては、「省エネ」、「省力化」等の価値の提供として、空調・熱源設備に加え、受変電設備や非常用発電設備、蓄電池などを含めたユーティリティ設備全体のエネルギーサービスなどを展開する。ご家庭分野においては、24時間対応するサービスを広く提供するとともに、災害時の備えとしても有効な太陽光発電や蓄電池、電動車両等を含めた電化を積極的に提案する子お話が違うにより、「安心」で快適な暮らしの実現に貢献する。


2020年3月期 有価証券報告書(提出日:2020年6月26日)