パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 1兆4899億 円
銘柄コード 7532(市場第一部(内国株))

株式会社ドンキホーテホールディングスは東京都目黒区に本社をおく企業。1980年、日用雑貨品などの卸売販売・小売販売を目的に株式会社ジャストを設立。1989年に東京都府中市に良い品をより安く販売する「ドン・キホーテ」1号店を開設し、主な事業形態を卸売業から小売業へ変更。現在は、総合ディスカウントストア「ドン・キホーテ」や総合スーパー「長崎屋」のほか、テナント賃貸事業や自社開発商品「情熱価格」を展開。

沿革

株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスは、1980年9月に日用雑貨品などの卸売販売と小売販売を目的に、株式会社ジャストとして設立された。

1982年6月に主な事業形態を卸売業としたが、1989年3月には小売業へ変更。東京都府中市にドン・キホーテの1号店を開設した。

1995年9月に商号を株式会社ドン・キホーテに変更し、1996年12月には株式を店頭登録。2000年7月に東証一部へ上場した。

2006年2月には株式会社ダイエーからTHE DAI’EI(USA), INC.(現・Don Quijote(USA)Co.,Ltd)およびOriental Seafoods, Inc.の全株式を取得し子会社化。2007年には株式会社長崎屋と同子会社7社を子会社化するなどし事業拡大を進める。

2009年9月に本社を現所在地である東京都目黒区青葉台に移転。10月からプライベートブランド「情熱価格」の販売を開始した。

2013年5月、ITサービスマネジメントシステム規格の国際認証ISO20000を取得。7月に海外事業持株会社Pan Pacific International Holdings Pte. Ltd.(現・Pan Pacific Retail Management(Singapore) Pte. Ltd.)をシンガポールに設立。9月には北米とハワイでの店舗運営を目的にMARUKAI CORPORATIONの全株式を取得し子会社化した。そして同年12月には純粋持株会社制へ移行。商号を株式会社ドンキホーテホールディングスに変更した。

2014年3月から自社発行型電子マネー「majica(マジカ)」サービスを開始。2017年8月、ユニー・ファミリーマートホールディングス株式会社(現・株式会社ファミリーマート)と資本・業務提携契約を締結。9月には米国ハワイ州で24店舗のスーパーマーケットを展開するQSI, Inc.を子会社化した。

2019年1月にユニー株式会社の全株式を取得し、同社と同子会社8社を子会社化して店舗数600店舗を達成。同年2月、商号を株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスに変更している。

事業内容

株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスを中心とする事業グループは、自社に加えて連結子会社72社、非連結子会社12社、持分法適用関連会社2社および持分法非適用関連会社8社により構成され、次の4つの事業を展開している。

一つ目はディスカウントストア事業である。株式会社ドン・キホーテ、株式会社長崎屋などの子会社が、家電製品、日用雑貨品、衣料、食品、住居関連商品、時計・ファッション用品、スポーツ・レジャー用品およびDIY用品の販売を行う「ビッグコンビニエンスストア&ディスカウントストア」として、チェーン展開による小売業を営んでいる。さらにディスカウントストア事業を営む会社に対し、日本アセットマーケティング株式会社が事業用物件の賃貸および管理などを、株式会社リアリットが店頭端末連動携帯販促システムの提供などを行っている。

二つ目は総合スーパー事業である。ユニー株式会社がアピタやピアゴなどの業態を展開し、衣・食・住・余暇にわたる総合小売業を展開。カネ美食品株式会社が寿司・揚物・惣菜などの小売業と、コンビニエンスストア向け弁当の製造および販売を行っている。

三つ目はテナント賃貸事業である。日本商業施設株式会社が、複合型商業施設の一部をテナントに賃貸する事業と、当該テナントの管理事業を営んでいる。また株式会社ドン・キホーテ、ドイト株式会社など子会社9社が、店舗の一部をテナントに賃貸する事業を営んでいる。

四つ目はその他事業である。株式会社UCSがクレジットカード事業、電子マネー事業、保険代理店事業などを展開。またアクリーティブ株式会社が、売掛債権の早期買取りを行う金融サービスと、支払業務のアウトソーシングサービスなどを行っている。

経営方針

株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスを中心とする事業グループは、「ビッグコンビニエンス&ディスカウントストア」を事業コンセプトとする時間消費型小売業「ドン・キホーテ」を核に、「顧客最優先主義」を企業原理に掲げ、「企業価値の拡大」を経営方針として事業活動を行っている。

この企業原理と経営方針のもと、顧客満足度の高い商品の質、価格、サービスの提供を実践し、あわせて独自の営業施策を推進しながら、顧客と感動を共有できる店舗運営を心がけ、豊かな生活文化の創造を目指している。

さらに、顧客が小売業に求める購買動機は「より便利に(CV:コンビニエンス)」、「より安く(D:ディスカウント)」、「より楽しく(A:アミューズメント)」の3点に集約されるとの考えで、3点の頭文字を取った「CVD+A」を事業コンセプトに掲げている。

経営戦略

肥沃なナイトマーケットを背景にした時間消費型小売業「ドン・キホーテ」によるオンリーワン戦略の推進、ファミリー向けディスカウントストア「MEGAドン・キホーテUNY」と「ドン・キホーテUNY」の推進、プライベートブランド商品の強化、複合商業施設からの要請に応じて低コストでテナント出店を行う「ソリューション出店」の推進と新業態の開発、さらには海外事業の拡大により、持続可能な成長を実現して企業価値を創造・拡大する方針である。

経営指標としては、「自己資本の充実」と「収益力強化に向けた資本の有効的かつ戦略的な活用」のバランスを採りながら、持続的成長と企業価値の向上に資する事業投資を優先するとし、売上高及び利益の持続的増加を特に重要視している。

事業上の課題

少子高齢化の進行に伴う市場規模の縮小、消費者ニーズの多様化などさらなる競争激化が予想される中、小売業界の今後の課題として、次の二つを掲げている。

一つは環境・社会・企業統治(ESG)活動の充実である。環境面では、空調設備を効率よく運転できる最新の省エネ機器の導入、ダンボール資源のリサイクル活動やエコバッグ導入など、地域の環境に配慮した最適な施策の実施に取り組んでいる。社会活動面では、保育施設を開設するなど、地域と一体になった子育て環境の創造に努めるとともに、ダイバーシティの推進に取り組んでいる。日常の社会貢献活動では、老人ホーム・障害者支援施設への出張販売や、小中学生の職業体験実施など地域との共生に加え、まさかのときの駆け込みスポットとして機能するなど、深夜営業ならではの地域貢献を追求している。企業統治面では、コンプライアンスの強化に努め、様々なリスクを未然に防ぐマネジメント体制を機能させているほか、経営における透明性の担保にも取り組んでいる。

もう一つは、新たなる業態創造への挑戦である。その実現に向けては、「商品構成の絶えざるリニューアル」「立地に応じて柔軟な対応を可能とする多様な店舗出店パターン」「店舗運営に資する後方支援システムの稼働と全国展開」の三つが鍵を握るものと考えている。 「商品構成の絶えざるリニューアル」に関しては、プライベートブランド商品の改良・開発を促進し、品質や顧客満足度の向上を目指す。「立地に応じて柔軟な対応を可能とする多様な店舗出店パターン」については、少商圏型店舗の展開し、さらなるネットワーク拡大を推進する予定である。「店舗運営に資する後方支援システムの稼働と全国展開」は、顧客一人ひとりの価値観やライフサイクルに合わせた最 適なサービス・商品を提供することにより、顧客満足度を高めるためのCRMシステムを推進していく方針である。