パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 1兆5006億1100万 円
銘柄コード 7532(市場第一部(内国株))

株式会社ドンキホーテホールディングスは東京都目黒区に本社をおく企業。1980年、日用雑貨品などの卸売販売・小売販売を目的に株式会社ジャストを設立。1989年に東京都府中市に良い品をより安く販売する「ドン・キホーテ」1号店を開設し、主な事業形態を卸売業から小売業へ変更。現在は、総合ディスカウントストア「ドン・キホーテ」や総合スーパー「長崎屋」のほか、テナント賃貸事業や自社開発商品「情熱価格」を展開。


事業内容とビジネスモデル

沿革・会社概要

株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(Pan Pacific International Holdings Corporation)は東京都目黒区に本社をおく、総合ディスカウントストアなどの持ち株会社。連結子会社で『ドン・キホーテ』などを運営している。

1980年に日用雑貨品などの卸売販売と小売販売を目的に、株式会社ジャストとして設立されたことが始まり。1989年に主な事業形態を小売業へと変更し、東京都府中市にドン・キホーテの1号店を開設。

1995年に商号を株式会社ドン・キホーテに変更。1998年東証二部に上場、2000年に東証一部へ市場変更した。

2006年2月には株式会社ダイエーからTHE DAI’EI(USA), INC.(現・Don Quijote(USA)Co.,Ltd)およびOriental Seafoods, Inc.の全株式を取得し子会社化。2007年には株式会社長崎屋と同子会社7社を子会社化するなどし事業拡大を進める。

2013年にホールディングス化。2019年1月にユニー株式会社の全株式を取得。同年2月、商号を株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスに変更している。

事業グループは、自社に加えて連結子会社76社、非連結子会社11社、持分法適用関連会社2社および持分法非適用関連会社9社により構成されている。

事業内容

株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスはディスカウントストア『ドン・キホーテ』などの小売店を営む「ディスカウント事業」を中心に、「総合スーパー事業」「テナント賃貸事業」「その他事業」の計4つの事業を展開している。

ディスカウントストア事業

株式会社ドン・キホーテ、株式会社長崎屋などの子会社が、家電製品、日用雑貨品、衣料、食品、住居関連商品、時計・ファッション用品、スポーツ・レジャー用品およびDIY用品の販売を行う「ビッグコンビニエンスストア&ディスカウントストア」として、チェーン展開による小売業を営んでいる。

さらに、ディスカウントストア事業を営む会社に対し、日本アセットマーケティング株式会社が事業用物件の賃貸および管理などを、株式会社リアリットが店頭端末連動携帯販促システムの提供などを行っている。

総合スーパー事業

ユニー株式会社がアピタやピアゴなどの業態を展開し、衣・食・住・余暇にわたる総合小売業を展開。カネ美食品株式会社が寿司・揚物・惣菜などの小売業と、コンビニエンスストア向け弁当の製造および販売を行っている。

テナント賃貸事業

日本商業施設株式会社が、複合型商業施設の一部をテナントに賃貸する事業と、当該テナントの管理事業を営んでいる。また株式会社ドン・キホーテ、ドイト株式会社など子会社9社が、店舗の一部をテナントに賃貸する事業を営んでいる。

その他事業

株式会社UCSがクレジットカード事業、電子マネー事業、保険代理店事業などを展開。またアクリーティブ株式会社が、売掛債権の早期買取りを行う金融サービスと、支払業務のアウトソーシングサービスなどを行っている。

経営方針

株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスを中心とする事業グループは、「ビッグコンビニエンス&ディスカウントストア」を事業コンセプトとする時間消費型小売業「ドン・キホーテ」を核に、「顧客最優先主義」を企業原理に掲げ、「企業価値の拡大」を経営方針として事業活動を行っている。

この企業原理と経営方針のもと、顧客満足度の高い商品の質、価格、サービスの提供を実践し、あわせて独自の営業施策を推進しながら、顧客と感動を共有できる店舗運営を心がけ、豊かな生活文化の創造を目指している。

さらに、顧客が小売業に求める購買動機は「より便利に(CV:コンビニエンス)」、「より安く(D:ディスカウント)」、「より楽しく(A:アミューズメント)」の3点に集約されるとの考えで、3点の頭文字を取った「CVD+A」を事業コンセプトに掲げている。

経営戦略

肥沃なナイトマーケットを背景にした時間消費型小売業『ドン・キホーテ』によるオンリーワン戦略の推進、ファミリー向けディスカウントストア『MEGAドン・キホーテUNY』と『ドン・キホーテUNY』の推進、プライベートブランド商品の強化、複合商業施設からの要請に応じて低コストでテナント出店を行う「ソリューション出店」の推進と新業態の開発、さらには海外事業の拡大により、持続可能な成長を実現して企業価値を創造・拡大する方針である。

経営指標としては、「自己資本の充実」と「収益力強化に向けた資本の有効的かつ戦略的な活用」のバランスを採りながら、持続的成長と企業価値の向上に資する事業投資を優先するとし、売上高及び利益の持続的増加を特に重要視している。

環境・社会・企業統治(ESG)活動の充実

企業原理「顧客最優先主義」のもと、いつの時代においても、顧客に喜ばれ、選ばれる店舗であり続けるためESGの取り組みを推進し、持続的な成長、中長期的な企業価値の向上に努めていく。また、本業を通じたESGの取り組みは、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」にも重なると考えている。

環境面においては、空調設備を効率よく運転できる最新の省エネ機器や、省エネ効果の高いLED照明の導入などとあわせて、店舗で使用したダンボール資源のリサイクル活動やエコバッグの導入に取り組むなど、引き続き出店地域の環境に配慮した最適な施策を実施するす。

なお、環境大臣からエコ・ファースト企業に認定されているユニー株式会社は、食品廃棄物や容器包装のリサイクル推進、店舗において環境学習の実施など、環境先進企業としての取り組みを進めている。また、従業員に対する様々な教育機会や福利厚生の充実に努めて、働きやすい職場環境作りを推進していく。

社会活動面では、子育て家庭が笑顔で安心して子供を育てられる社会を目指すため、グループ事業所内に保育施設を開設し、待機児童の解消と地域の活性化を図るとともに、地域・保育園・店舗の交流を図る様々な取り組みを行うことで、地域が一体となった子育て環境の創造を目指す。

さらに、多様性を認め合うダイバーシティを推進し、性的マイノリティに対する従業員の理解浸透などに取り組んでおり、外部から講師を招き従業員向けの研修を行うなど、さらなる理解浸透を図りながら、店舗運営に役立てていく。日常の社会貢献活動では、グループの本業を活かし、老人ホームや障がい者支援施設などへの出張販売や、店舗において小中学生の職業体験の実施など、地域コミュニティーとの対話や連携を行いながら、地域社会との共生を図る。

また、深夜まで営業しているということから、店舗自体が、もしものときの駆け込みスポットとして機能するなど、深夜営業だからこそできる地域貢献を今後も追求する。企業統治面では、経営の透明性を高めるガバナンスの強化に努めて、高い倫理観に則った事業活動こそが、企業存続の前提条件であるとの理念に立ち、社内における早期対応体制を構築し、社外専門家の助言を仰ぎながら、企業統治体制とその運営の適法性を確保していく。 なお、ESG分野における定量データ及び定性情報については、国際的なガイドラインを参考にしながら、積極的に開示していく。

新たなる業態創造への挑戦

a.商品構成の絶えざるリニューアル

消費者ニーズが多様化し、さらに個別化を強めている中で、パン・パシフィック・インターナショナルグループは顧客の期待に応じて、画一化・標準化されたルールにとらわれることなく、顧客視点に立った商品構成の継続的な見直しと提案を機動的に行う。また、顧客の声を基に企画推進するプライベートブランド商品の改良・開発を促進し、価格面はもちろんのこと、品質に関しても新たな付加価値を追求し、顧客に満足されるよう取り組む。

b.立地に応じて柔軟な対応を可能とする多様な店舗出店パターン

商圏規模や立地特性に合わせた店舗フォーマットで、全国展開を推進していく。すなわち、パン・パシフィック・インターナショナルグループの主力業態として独自のビジネスモデルを展開する『ドン・キホーテ(標準売場面積1,000㎡~3,000㎡)』を中核に、都市部には標準売場面積1,000㎡未満の小型店舗「ピカソ」などの小商圏型店舗を展開し、さらなるネットワーク拡大に取り組んでいく。ファミリー向けの総合ディスカウントストア及びポストGMS業態として、『MEGAドン・キホーテ(同8,000㎡~10,000㎡)』及び『NewMEGAドン・キホーテ(同3,000㎡~5,000㎡)』のビジネスモデルを一層進化させて、顧客層拡大に向けた全方位型の店舗開発を進めていく。また、幅広い年代層の顧客に支持されているユニー株式会社は、既存店の活性化策と併せて、『MEGAドン・キホーテUNY』または『ドン・キホーテUNY』への業態転換を積極的に進めて、収益の最大化を図っていく。

c.店舗運営に資する後方支援システムの稼動と全国展開

基幹ITシステムや物流システムはもとより、顧客一人ひとりの価値観やライフサイクルに合わせた最適なサービス・商品を提供することにより、顧客満足度を高めるためのCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)システムを推進していく。さらに、店舗運営に係る負荷軽減や顧客理解を深めることなどを目的としたデジタル戦略を、新たに稼働させていく。これらの経営戦略の推進は、パン・パシフィック・インターナショナルグループの店舗ネットワーク拡大による顧客シェア増加につながるとともに、業務効率の改善やコストの削減、ひいては持続可能な収益成長への貢献が期待できるものとしている。


参照 有価証券報告書(提出日:2020年9月29日)