ジャパンディスプレイ 事業内容・ビジネスモデル

フォロー
時価総額 313億800万 円
銘柄コード 6740(市場第一部(内国株))

ジャパンディスプレイは東京都港区に本社をおく企業。2012年にソニー、東芝、日立製作所の中小ディスプレイ事業を統合し、3社及び産業革新機構の出資により創業。モバイル製品用ディスプレイの売上高が事業の多くを占めるほか、車載ディスプレイ事業の強化を目指す。2016年より「ディスプレイソリューションズ事業部」を設立、高精細・低消費電力、反射型、高精細医療機器向け、VR向けなど新しい分野を開拓。


事業内容とビジネスモデル

沿革・会社概要

株式会社ジャパンディスプレイは、東京都港区に本社を置き、中小型ディスプレイデバイス及び関連製品の開発、設計、製造及び販売を提供する企業。2011年、株式会社産業革新機構、ソニー株式会社、株式会社東芝、株式会社日立製作所の4社が、中小型ディスプレイ事業の統合で基本合意。同年9月、株式会社ジャパンディスプレイ統合準備会社を設立。同年11月、4社が中小型ディスプレイ事業統合の正式契約を締結。初代代表取締役社長には大塚周一氏が就任している。政府系ファンドが経営に関与する、「日の丸液晶」として設立された。2013年、現在のジャパンディスプレイへと社名変更。2014年に東京証券取引所市場第1部に株式を上場。経営再建中のジャパンディスプレイは、2020年にIchigo Trustに対する第3者割当増資を実施。資本提携を結びIchigo Trustが筆頭株主となる。

事業内容

ジャパンディスプレイグループは、ジャパンディスプレイ、海外製造子会社3社、海外販売子会社等7社で構成されている。主として中小型ディスプレイの開発、設計、製造及び販売を行っている。ディスプレイは、電子機器の出力装置として文字、写真、動画等の画像を表示する電子部品。手掛けるディスプレイはスマートフォン、タブレット端末、車載用機器、医療機器等へ搭載される。セグメントは中小型ディスプレイ事業の単一構成。

経営方針

これまで日本が強みとしてきた、中小型ディスプレイの技術蓄積を活かし、世界に先駆けた技術開発を行う。また、開発、生産技術、製造が一体になり、高品質なものづくりを実現する。これらの製品をグローバル市場に届け、快適な社会の実現に貢献する。

経営指標

収益性の低下したモバイル分野中心の事業構造から変革し、早期の業績回復と黒字化への転換を経営目標とする。主に車載分野やVR、産業機器等のノンモバイル分野で技術開発を促進する。また、センサ、ヘルスケア、セキュリティ等へ事業を拡大し、成長へ向けた取り組みも行う。

経営戦略

スマートフォン向けを中心としたモバイル分野では財務体質の強化に向け、事業規模の適正化を進める。車載分野ではリーディングカンパニーの座を維持し、高付加価値商品の提供、コスト低減を通じ収益性の強化を図る。LTPS技術を活かして、ノンモバイル分野へ新規参入し、第3の柱へと育成を進める。

対処すべき課題

事業の中心であるスマートフォン市場は、成長をけん引してきた中国市場の減速や買い替えサイクルの長期化により、成長が鈍化している。また、韓国、中国メーカーの廉価拡販、新型コロナウィルス感染症の拡大により市場環境はより厳しくなっている。ジャパンディスプレイグループは、持続的な成長と収益の最大化を図るため、以下の事項へ優先的に取り組む。

ポートフォリオの変革、バリューチェーンの拡大

ジャパンディスプレイグループでは現在、売上高の7割程度がスマートフォンを中心としたモバイル分野の製品となっている。同分野では競争環境の厳しさが増している。この為、強みであるLTPSの技術力を活かし、将来のビジネスに向けた技術開発に取り組む。車載分野では、シェアNo1の実績と顧客の信頼をもとに、競争力の強化に努める。新規分野へは、独自の技術を活かして、応用展開を加速する。

技術の深化、進化

精細度・生産性に優れたOLEDディスプレイの量産に向けた、生産技術の完成度向上を進める。技術の展開として、インセルタッチパネル技術を応用した、新しいセンサ事業の実現を進める。

更なるコスト競争力の強化

サプライチェーンの多様化と、生産性、品質向上による変動費の削減、構造改革による固定費の削減を進める。

新型コロナウイルスへの対応

各国政府の指示に従い、リモートワークなどの対策を適宜進め、感染予防及び感染拡大リスク低減に努める。

過年度の不適切な会計処理

ジャパンディスプレイグループは、上場前を含む過去6期にわたり、不適切な会計処理が発覚することなく継続した。その結果、各期に係る過年度決算を訂正、決算発表を遅延させたことで、株主・投資家をはじめ取引先及び市場関係者の皆様に、多大なるご迷惑をおかけした。二度と同様の事態を発生させない為、ガバナンス向上委員会を設置し、再発防止の改善策を策定した。全社を挙げてコンプライアンス意識を高め、信頼の回復に努める。


2020年3月期 有価証券報告書(提出日:2020年8月28日)