「1本からピンポーン!」をキャッチコピーに、東京23区内、神奈川・埼玉・大阪の一部地域なら最短1時間、送料無料で商品を届ける酒販店・カクヤス。ピンクの車をトレードマークに、自社物流網を構築する。
特長は、業務用と家庭用の両方で事業を行っていることだ。つまり、酒の卸売業であると同時に、小売業でもある。
酒造メーカーや酒販の小売店で上場している企業は数あれど、酒の卸売業で上場している企業は他にない。酒の卸売業は、2003年の酒類の販売自由化の影響を大きく受けた。競合他社の中には、異業種転換やM&Aなど、厳しい状況に追いやられた企業も多い。
そんな環境下で生き残り、2019年12月にはカクヤスグループとして東証2部上場、2021年に創業100周年を迎えた。酒類の販売自由化という大きな転換点以降も、なぜカクヤスは成長を続けられたのか。今回は、“普通の酒屋”だったカクヤスが1,000億円企業になるまで、どんな歴史を歩んできたのか、ひもといてみたい。
沿革
1921年11月 | 初代佐藤安蔵が東京都北区豊島四丁目においてカクヤス酒店の商号で酒類販売業を創業 |
1982年6月 | 株式会社カクヤス本店設立 |
1983年10月 | 東京都北区豊島二丁目3番1号に本店移転 |
2002年9月 | 商号を株式会社カクヤス本店から株式会社カクヤスに変更 |
2007年10月 | 事業シナジー及び周辺分野への事業展開を目的として、業務用食品・調味料等の企画・販売を行っている株式会社ミクリード(旧)の株式を100%取得(注) |
2008年6月 | カクヤスグループのフード事業サービスとの連携強化のため、株式会社ミクリード(旧)を吸収合併 |
2010年10月 | 事業シナジー(酒類とのクロスセル販売)及び周辺分野への事業展開を目的として、生花の輸入・販売事業者である株式会社フローリィネットの株式を100%取得 |
2010年12月 | 事業シナジー(酒類とのクロスセル販売)及び周辺分野への事業展開を目的として、筆記具及び文房具、事務用品等の販売事業者であるオフィス・デポ・ジャパン株式会社の株式を100%取得 |
2011年7月 | 投資管理を目的として、100%子会社 株式会社NSKを設立 |
2012年2月 | 和酒取扱いの強化を図ることを目的として、株式会社検校の株式を100%取得 |
2012年11月 | 酒類販売事業のワイン販促の多様化(ワインと花のギフトセット販売)を目的として、100%子会社 株式会社リンクフローリストを設立 |
2013年1月 | カクヤスグループのフード事業の会社分割及び株式会社ミクリードへの事業承継 |
2013年6月 | 株式会社検校の株式100%を株式会社NSKに譲渡 |
2014年1月 | 事業シナジー及び周辺分野への事業展開を目的として、株式会社スペースアート十番の株式を100%取得 |
2016年1月 | 経営戦略の変更、株式会社カクヤスエステート(現 株式会社SKYグループホールディングス)を親会社とする持株会社制に移行するため、株式会社カクヤスエステート(現 株式会社SKYグループホールディングス)と株式交換により同社の100%子会社となる |
2017年6月 | 価格訴求型店舗の運営を目的として、100%子会社 株式会社大安を設立 |
2017年7月 | 社員寮等の管理を目的として、不動産管理を主たる業務とする100%子会社株式会社KYマネジメントを設立 |
2018年8月 | 酒類販売事業の本体への集約を目的として、株式会社NSKより株式会社検校の株式を100%譲受 |
2019年3月 | 価格訴求型店舗事業を終了し、株式会社大安を吸収合併 |
2019年12月 | 東京証券取引所市場第二部に株式を上場 |