アース製薬 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 1476億9800万 円
銘柄コード 4985(市場第一部(内国株))

アース製薬株式会社は東京都千代田区に本社をおく企業。1892年に木村秀蔵が大阪で創業。1916年炭酸マグネシウムの国産化に成功。1925年(株)木村製薬所を設立。1929年家庭用殺虫剤「アース」、1940年蚊取線香「アース渦巻」、1953年「アースエアゾール」、1964年「バスロマン」を発売。1970年に大塚グループが資本参加し、1973年「ごきぶりホイホイ」、1984年「アースノーマット」、1987年「モンダミン」などを発売。2005年東証二部、2006年東証一部に上場。


事業内容とビジネスモデル

沿革・会社概要

アース製薬株式会社は東京都千代田区に本社をおく企業。1892年に木村秀蔵が大阪で創業。1916年炭酸マグネシウムの国産化に成功。1925年株式会社木村製薬所を設立。1929年家庭用殺虫剤『アース』、1940年蚊取線香『アース渦巻』、1953年『アースエアゾール』、1964年『バスロマン』を発売。1970年に大塚グループが資本参加し、1973年『ごきぶりホイホイ』、1984年『アースノーマット』、1987年『モンダミン』などを発売。2005年東証二部、2006年東証一部に上場。

事業内容

アース製薬グループは、アース製薬、子会社16社(うち連結子会社10社)により構成され、家庭用品事業と総合環境衛生事業を展開。また、アース製薬のその他の関係会社として、持株会社である大塚ホールディングス株式会社がある。大塚グループは医療関連、ニュートラシューティカルズ関連、消費者関連及びその他(倉庫・運送業、液晶・分光事業及び化学薬品等)の事業活動を展開。

家庭用品事業

虫ケア用品並びに口腔衛生用品・入浴剤をはじめとする日用品の製造販売を行っている。また、日用品のうち、入れ歯洗浄剤・安定剤、歯ブラシ、歯磨き剤、食洗機用洗剤、薬用石鹸の一部については仕入販売を行っている。連結子会社においては、株式会社バスクリンは入浴剤・育毛剤などの日用品の製造販売。白元アース株式会社は衣類用防虫剤・マスクなどの日用品の製造販売。

Earth(Thailand)Co.,Ltd.(アース)はタイ国内及び周辺国における虫ケア用品及び日用品の製造販売。天津阿斯化学有限公司(テンシンアシカガク)及び安速日用化学(蘇州)有限公司(アンスー)は虫ケア用品及び日用品の製造販売。安斯(上海)投資有限公司(アンスー)は中国国内における虫ケア用品及び日用品の販売。Earth Corporation Vietnam(アースコーポレーションベトナム)はベトナム国内における住居用洗剤などの日用品及び虫ケア用品の製造販売。アース・ペット株式会社はペットケア用品・ペットフードなどの製造販売。ペットフード工房株式会社はペットフードの製造販売。

総合環境衛生事業

アース環境サービス株式会社は、食品・医薬品関連工場の総合環境衛生管理業務及び環境衛生に関するコンサルティングを主業務としている。その他にも病院、レストラン、オフィスビル等幅広い分野で防虫・防鼠、清掃、消毒の環境衛生管理のサービスを行っている。

提供するサービスの具体的な内容は次の14個。

・工場・病院・各種大規模建造物等の総合環境衛生管理

・微生物の培養検定業務

・混入異物の検査・同定業務

・殺菌施工・防黴施工、及び防除管理業務

・ゴキブリ鼠族等害虫害獣駆除、及び防除管理業務

・空調機、給排水系、及び建物内外の特殊清掃

・ビルメンテナンス業務、警備業

・産業廃棄物処理業務

・HACCP、CMP導入に関するコンサルタント業務

・ISO9001認証取得に関するサポート業務

・オーガニック認定に関するサポート業務

・各種工事、関連コンサルティング業務

・労働者派遣業務

・建設業務

経営方針、経営環境及び対処すべき課題等

アース製薬グループは、2016年に公表した中期経営計画に沿って事業を運営。虫ケア用品市場の成長鈍化、企業間競争の激化、海外M&Aの実施など、アース製薬グループを取り巻く経営環境が計画立案時の前提から著しく変化した。よって2019年に定量目標を見直した。しかし経営理念「生命と暮らしに寄り添い、地球との共生を実現する。」に基づき「お客様目線による市場創造」を重視すること、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献することという根底部分に変わりはない。2020年2月17日に公表した2023年までの中期経営計画の骨子のとおり、課題として認識している収益性を改善するとともに成長力を高めるため、以下の取り組みを推進。

家庭用品事業における成長ドライバーへの積極的な資源配分の課題

アース製薬グループは、海外展開を重要な成長ドライバーの1つとし、主要な展開エリアであるASEAN・中国に経営資源を積極配分して、展開基盤の強化を図っている。ASEANでの展開については、現地法人のあるタイ・ベトナムを中心に、現地ニーズに見合った製品開発や販促施策を行っている。Earth(Thailand)Co.,Ltd.では抜本的な経営改革により2019年は黒字転換を実現するなど、ASEANにおける収益の確保にも目途が立った。

今後は、新たに現地法人を設立したマレーシアでの販売などASEANにおける新規展開の基盤づくりと、現地の生産設備を活用した最適地生産を進める。中国での展開については、EC販売がすでに中国現地法人の売上の半分以上を占めており、今後も加速することを想定している。経営資源をECでの展開に振り分け、虫ケア用品やマスク、除湿剤などアース製薬グループの優位性を活かした製品の投入により収益効率を高める。

日本国内での展開については、気候変動に加え、顧客の購買行動にも変化が生じており、アース製薬グループの製品をお届けするにあたり、新製品投入・プロモーションの実施による話題提供や、新たな販売チャネルの開拓など、市場の活性化に向けた対応が求められている。アース製薬は、国内虫ケア用品のトップメーカーとして、虫媒介感染症予防に向けた正しい知識の普及が責務。『虫ケアセミナー』の開催や『虫ケアステーション』の設置を通じて啓発活動を行っている。

今後は、主力である虫ケア用品の販売強化を引き続き図るとともに、デジタルプロモーション、EC販売やBtoBなど販売チャネルの拡充に経営資源を振り分ける。

家庭用品事業における業績評価・投資基準の整備の課題

アース製薬グループが、成長力とともに収益性を高めるにあたり、グループ各社に共通の業績評価基準や投資基準などの整備を進める。加えて基準を明確にすることで経営資源配分の「選択と集中」を図り、利益・キャッシュを効率的に創出する。具体的な取り組みとして、カテゴリー・ブランド政策に合わせて、採算性など一定の基準に満たない商品のアイテム数を削減し、集中することで生産効率・在庫効率の向上を進める。

家庭用品事業におけるコスト構造改革の実施の課題

アース製薬グループは、国内市場におけるシェアの拡大、M&Aによる業容・展開エリアの拡大などにより、着実な売上成長を続けてきた。返品削減に向けた取り組みについても、企業収益の改善のみならず、環境負荷の軽減に貢献した。しかし一方で資材調達・生産におけるグループ間のコストシナジーや固定費の削減には追求の余地があり、グループ連結収益を改善する上で大きな役割を果たすものと考えている。製造変動費フォーカスした製造原価の低減、製品価値に見合った適正価格での販売、マーケティング費用の効率化、IT等インフラ再整備による業務効率の向上などを推進しコスト構造の改革を進める。

総合環境衛生事業における独創的な環境衛生サービスの提供の課題

「プラットフォーム事業」では、『ネクストエンジン』のメイン機能強化による更なる自動化の追求と顧客利便性向上、アプリストアのラインナップ充実、BtoB対応、越境EC進出支援等の各施策を進める。それら施策により、新規顧客の獲得と顧客単価の上昇を図る。並びに、AIによるビッグデータの活用を企図して立ち上げた研究室の研究成果を、プラットフォーム事業の新たな付加価値と位置づけ、収益機会の増大に取り組んでいる。

家庭用品事業の業績計画及び達成に向けた取り組み

家庭用品事業においては、収益確保と売上成長の両立を目指し、高シェアを有するカテゴリーでの収益確保、「選択と集中」、コスト効率の向上を方針とする。国内虫ケア用品については、2017年以降の市場低迷から回復しましたが、気象条件などコントロール不可能なものに左右される可能性から、2019年と同等の市場規模を想定。国内虫ケア用品のトップメーカーとして、虫媒介感染症予防に向けた正しい知識の普及を責務とする。

『虫ケアセミナー』の開催、『虫ケアステーション』の設置など啓発活動を通じて、販売強化を図る。日用品については、口腔衛生用品、入浴剤、衣類ケア、消臭芳香剤など主たるカテゴリーにおいて、規模と収益を確保する。これらに向けて、新製品投入・プロモーションの実施による話題提供、ECやBtoBなど新たな販売チャネルの開拓を進める。海外では、タイの現地法人が固定費削減など抜本的な経営改革を推進したことにより、2019年に黒字転換するなど、海外全体での収益確保に一定の目途が立った。

今後、新たに現地法人を設立したマレーシアでの販売など、ASEANにおける新規展開の基盤づくりを進める。中国においては、成長著しいEC販売に経営資源を振り分け、虫ケア用品やマスク、除湿剤などアース製薬グループの優位性を活かせる製品を投入することで、収益効率を高める。また、製造コストダウンや販売にかかる費用の低減、返品削減、経費コントロールの継続により、適正な利益を確保する。業績については、2019年末をもってレキットベンキーザー社との販売業務提携契約を解消したことに伴い、売上高は1,690億円と減収を予定するが、セグメント利益は33億円と増益を確保する予定。

総合環境衛星事業の業績計画及び達成に向けた取り組み

総合環境衛生事業においては、主たる顧客の食品関連業界で異物混入対策や食中毒予防対策が必須となっている。一方で、工場での労働力確保の点から、衛生管理のアウトソーシングニーズが高まっている状況。彩都総合研究所を拠点に研究・技術開発や人材教育を進めるとともに、IoT及びAI各種システムを活用したサービスなどを提供し、年間契約数の増加による安定した収益拡大を目指す。以上により、業績計画を売上高261億円と増収、セグメント利益14億12百万円と増益を計画。


2019年12月期 有価証券報告書(提出日:2020年3月27日)